FIAが財産形成を助けるかも:ロバート・シラー

ロバート・シラー教授がバークレイズと連名で老後資金についてのレポートを公表した。
日本ではなじみの薄いFIA(インデックス連動型年金、株価指数連動型年金)の可能性を示唆している。


比較的年配の投資家にとって標準的な解決策である、債券・MMFへの重点配分は理想的とは言えない。
歴史的水準に鑑み債券利回りが低いだけでなく、債券が見た目より安全でない可能性があるからだ。

レポートは老後資金のための債券投資への依存にはリスクがあると警告している。
今や米国も日本化が進み、米30年債利回りでさえ一時2%を切るほど低下した。
債券に頼っていてはなかなか老後資金は増えていかない。
日本人がいくら預金しても元本しか積み上がらないのと似た状況になりつつあるのだ。

しかし、問題は低金利だけではない。
債券投資にはリスクがあるとレポートは書いている。

米債券利回りは30年にわたりインフレとともに概して低下してきた。
これは、債券価格が概して上昇してきたことを意味する。
もしも、この長期トレンドが完全にシフトし、利回りまたはインフレが上昇を始めれば、債券は安全資産でなく減耗性資産となる。


日本人がこの20年恐れてきた恐怖をアメリカ人が味わい始めている。
老後資金の確保は長い道のりだ。
20歳を少し過ぎた頃からそれは始まり、今では40年を超える営みとなった。
この長い長い期間はかつて複利の魔術を発揮する手助けとなった。
しかし、債券・預金の利回りがゼロまたはマイナスとなった今、たとえインフレというボスキャラが現れなくても、長さは逆に敵となってしまった。
マイナス利回りの複利効果、インフレに遭遇する確率が高まってしまうからだ。

レポートでは債券に代わる選択肢としてFixed Indexed Annuities(FIAs、インデックス連動型年金、株価指数連動型年金)を提案している。
これは株価指数に連動する変額年金にフロア(元本保証)やキャップがついた商品をイメージすればよい。
この商品は、市場リスクや行動ファイナンス的バイアスに対応した商品なのだという。
レポートでは仮想のFIA(シラーCAPEを用いたもの)によるシミュレーションを行い、こう結論づけている。

「FIAsは適切に構成されている場合、他の選択肢と比べて好ましいリスク/リターンの性質を示す。
仮にリズナブルなコストで提供されれば、老後資金のポートフォリオにおいて他の投資とともに検討する価値のあるものとなるだろう。」


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