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CPIが予想超えならFOMCは震え上がる:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授は、テーパリング開始時期の予想をややあいまいにしつつ、米国株市場の調整入りがありうると繰り返した。


「PPIは底堅く、予想にかなり近い結果だった。・・・
火曜日(CPI)については市場では総合が前月比0.4%、コアが0.3%と予想されている。
私はそれを上回ると予想している。」

シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで、引き続きインフレに警戒するスタンスを強調した。
教授によれば、PPIも重要ながら、14日(火)のCPIの方がより重要な指標だという。

(CPIが市場予想を)もしも上回るなら、翌週のFOMCを震え上がらせるだろう。
22日には、FRBがテーパリングの是非を判断することになる。

これまでシーゲル教授は一貫してFRBが予想する以上のインフレが進むと予想してきた。
それにともない、FRBのメッセージや市場予想よりも早くテーパリングのプロセスが始まる可能性が高いと見てきた。
しかし、ここに来て、ややトーンが緩んだようだ。
理由は、デルタ変異種の影響や景気の鈍化懸念だ。

「いくつかワイルド・カードがあるので、FRBはテーパリングについて11月まで公表を控えるかもしれない。
しかし・・・FRBが一時的と考えてきた供給面の混乱は一時的ではなく数か月、一部は1年以上も続くとの話が報じられている。
自動車向け半導体の不足は1年以上続くとされ、これは明らかに物価上昇要因だ。」

テーパリングが先延ばしされる可能性に触れつつ、シーゲル教授は金融政策のあるべき姿についても強調した。
教授は、FRBの使命は雇用や経済だけでなく物価の安定もまた重要な使命だと注文をつける。
前年比4-6%+の高いインフレが長く続くようなら、それが人々の貯蓄や購買力を減じることを忘れるべきでないという。
予想というよりは信念を語ったものだろう。

シーゲル教授は9月中に起こりうると話していた市場の調整について、現在の見方を尋ねられている。
調整が起こるかどうかはインフレ統計やFOMCのタカ派度によるとしながらも、引き続き5%程度の調整が起こりうると話している。
そう言いつつも、最後はいつものように強気発言で締めくくった。

9月後半は油断ができないが、忘れてはいけないのは、米10年債利回りはまだ1.3%台でお行儀よくしており、企業収益もいつになく良好だ。
鈍化が推測されるが、需要が存在し利益率が確保されている以上、企業収益はまだ経済にとってとても追い風だろう。


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