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グッゲンハイム スコット・マイナード 3か月・10年スプレッドが4か月の先行指標:スコット・マイナード
2022年4月21日

グッゲンハイム・パートナーズがスコット・マイナード氏のCNBC出演のビデオの完全版を公表しているので、紹介していない部分を紹介しよう。


私たちが直面する最大のリスクは景気後退ではない。
何かが起こり、株価か原油など他のものか、何かの資産価格が崩壊することだ。

マイナード氏がCNBCで12日、当時の最大のリスクについて語った。
それから10日弱が経って景気後退も資産価格の崩壊も起こらず、環境の大きな変化もないから、これらリスクは継続中なのだろう。

マイナード氏が資産価格急落を最大のリスクと考えるのは、資産価格が下がって投資家が困るという話ではなさそうだ。
むしろ、そうした状況がFRBに踏み絵を踏ませると考えているからだ。

そこでFRBが政策変更が必要と考え、その変更が早すぎれば、FRBのインフレ退治にかかわる信認が疑問視されてしまう。
そうなれば、私は今ほど強気ではいられなくなるだろう。

資産価格下落より中央銀行の信認失墜の方が問題というわけだ。

マイナード氏は、このシナリオをあくまでリスクとして語った。
同氏のメインシナリオは別にある。
それは、どんどんタカ派になっていくFRBがインフレと戦う姿勢を維持するというシナリオだ。
これが継続する場合に採るべきスタンスをマイナード氏は次のように語っている。

景気後退シグナルが近づくまでは、強気を続けるべきだ。
景気後退シグナルがいつかについては、3か月Tビル利回りが10年債利回りを上回る時だ。
通常そこから4か月で景気後退が始まる。

米3か月・10年スプレッド(青)、10年金利(赤)、3か月金利(緑)
米3か月・10年スプレッド(青)、10年金利(赤)、3か月金利(緑)

マイナード氏が景気後退の先行指標として紹介したのは3か月と10年の間のスプレッドだ。
通常、2年-10年とか、18か月先の先物のような指標が用いられるのは、先行する期間をある程度長く稼ぎたいためだ。
期間を長く取れば、市場による予想の確度も下がるから、先行指標としての確度が下がってもおかしくない。
一方、短期側を3か月とすれば、もう少し確度が上がってもおかしくない。
実際、上記グラフ中の過去4回の景気後退について、ほぼ騙しもなく予見したのがわかる。
(その一方で、株式市場もまた景気後退に先行する点にも注意が必要だ。
株式投資家にとっては、4か月前では遅すぎる可能性だ。)

最近をクローズアップすると

米3か月・10年スプレッド(青)、10年金利(赤)、3か月金利(緑)(最近5年)
米3か月・10年スプレッド(青)、10年金利(赤)、3か月金利(緑)(最近5年)

(予断になるが、最近、米イールドカーブにまつわる都市伝説が語られている。
それは、コロナ禍による2020年の景気後退を、イールドカーブがはっきりと予見していたというものである。
これを声高に指摘する債券トレーダーが次々と謎の失踪をしているらしく、ここではこれ以上はお伝えしない。)
真相をどうしても知りたい??

3週間遅れのエイプリル・フールです。

マイナード氏が注目する3か月-10年スプレッドはまだ2%もあり、これがマイナード氏の強気を支えているようだ。

その他の注目発言:

  • インフレ: ピークを打ったか、打ちつつある可能性が高い。
  • 金利: 40年の低下トレンドに戻るだろう。
    「債券についてこの水準からでもまだ強気であり、世界で最後の1人かもしれない。」
  • 供給制約: 「港、港の外から来る貨物船の数が急減しており、サプライチェーンが緩んできたことを示している。」

後半、マイナード氏は自身が注目する株式について名前を挙げて解説している。
その中で、最近の狙いどころをこう話している。

わずか6か月前には3倍の株価がついていたような、突如としてバリュー株になってしまった会社に投資している。

マイナード氏は、忍耐強く、短期的なボラティリティを覚悟する必要があるとも言い添えている。


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