債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏が、FRB金融政策と景気についてツイートした。
経済が悪いから金利が低下し、経済が悪いからFRBは利下げしているとの解釈を示唆した。
『もうすぐ米利回りがマイナスになる』という予想への改宗者の群れが、米30年債利回り下落が始まる前に大挙して出現した。
典型的だ。
ガンドラック氏が7日ツイートした。
米国債が買われている。
米国の低金利が長期化するとの懸念から、長期債・超長期債まで買われている。
あたかも市場が米経済の趨勢的停滞あるいは日本化を覚悟したかのようだ。
もっとも、ガンドラック氏は米金利低下を予想しているわけではない。
先日も、金利低下は底に近いと示唆する発言があった。
ガンドラック氏はFRB金融政策に対する最近のメディアの論調を批判する。
それなのに、この1週間の主流メディアでのコメントは、経済が『過熱』しているためFRBは利上げすべきとのナラティブを推している。
ワオ。
ガンドラック氏は、金利は底だが景気は良くないと見ている。
つまり、同氏の金利上昇予想はインフレ、主に財政インフレに根差したものなのだろう。
景気は後退に向かうが、インフレのリスクは続く。
本当にインフレに火がつけば、スタグフレーションのような状態になることになる。
明らかに、米経済は『過熱』していない。
コンファレンス・ボードの景気先行指標の入力値の多くは現在2007年より悪い。