2020年景気後退入りとサプライズ・シナリオ:レイ・ダリオ

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、2020年の景気後退入りのリスクを警告している。
一方で、これまで同氏から聞かれなかったようなリスク・シナリオが語られている。


「2020年に景気後退入りする大きなリスクが存在する。
・・・今は(景気)サイクルの終期だ。・・・
米国だけでなく欧州・中国・日本と世界的に経済が鈍化する可能性がある。」

ダリオ氏が2020年の景気後退入りを心配した。
一方で、金利に低下余地はほとんどない。
さらに、所得格差やポピュリズムの台頭があり、2020年は大統領選の年でもある。

今がサイクル終期で、中央銀行は利下げする余地がほとんどない。
これが2019-20年の煮えたぎる大釜だ。

ダリオ氏は、昨年後半の市場を総括している。

「FRBは間違えたのだと考えている。
市場への影響という意味で誤解していたのだ。
そして、(長期)金利は70 bpも低下した。
・・・70 bpに株式のデュレーションをかけて、上昇・反応が起こったんだ。」


ダリオ氏は以前から、イールド・カーブに織り込まれている金利よりも早いペースで中央銀行が利上げをすれば市場・経済に悪影響を及ぼすと警告していた。
FRBは昨年の後半まさにそれをやってしまったのだ。
ここにきてFRBのトーンはずいぶんとハト派寄りに寄ってきており、市場は恐怖から脱したように見える。
ダリオ氏は、金融政策のほかに注意点をいくつか挙げている。

「今後、経済がどれだけ鈍化するかとともに、自社株買いや大きな経済成長を支えた企業貸出を注視しないといけない。
貸出は安い調達コストでファイナンスされROEに寄与した。」

ダリオ氏は従前から、次の困難な経済状況についてスクイーズになると予想してきた。
仮に債務スクイーズが起こるとすれば、並みの会社が借金をして自社株買いを行うのは難しくなろう。

ダリオ氏は、サプライズのシナリオを聞かれ、第2のシナリオを語っている。

金融政策が緩和され、均衡が延長される可能性がある。
かなりゆっくりとした成長が続き、しばらくの間、従来の意味での景気後退がない可能性がある。


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