ブラックロック
 

2019年後半の投資のための3つのアイデア:ブラックロック

資産運用の世界最大手ブラックロックのマイク・パイル氏が、今年後半の投資で考えるべき3つのポイントを挙げている。
驚きのアイデアはないものの、為替についてのヒントには興味深いものがある。


現在、投資家は強い相反する流れにさらされている。
一方で、マクロの不確実性が上昇し、資産価格が今年大きく上昇した。
一方で、中央銀行の金融政策変更が経済サイクルを引き延ばし、多くのリスク資産のバリュエーションが依然として合理的に見える間、リスク資産を支えるはずだ。

パイル氏が自社ブログで、足元の投資環境を総括している。
資産価格に対するブレーキもアクセルも極めて強力であるとの認識の下、年後半の投資戦略について3つのアイデアを呈示している。

1. リスクを減らし現金等価物を増やせ

私たちの考えでは、景気後退につながる過熱や金融上の過剰にかかわる伝統的なサイクル終期の懸念というよりは、米国とその貿易相手国の間の対立激化こそが長く続いた世界経済拡大の主たるリスクになったと見ている。・・・
全体的に緩やかにポートフォリオのリスクを減じることを選好する。
米ドルの投資家にとっては、現金等価の商品への配分を含んでいる。

2. 米国株にポジティブ、新興国市場債務を選好

パイル氏は、FRBのハト派スタンスへの転換と債券利回りの低下により、株式・クレジットのバリュエーションが妥当な範囲にとどまっていると指摘。
長期的に構造的な低金利が想定される状況になりつつあるとも匂わせている。
このため株式、特に米国株に対してポジティブだという。
「株式は歴史的に経済サイクルの後半において良好なパフォーマンスを上げてきており、サイクル全体の平均を超えるリターンを上げてきた。」


また、ブラックロックは新興国市場債務への見通しを上方修正している。
新興国市場を苦しめたドル高の一因だったドル金利上昇が反転の傾向を見せているためだ。

3. 米国債は低利回りでも緩衝材の役割を果たす

ブラックロックは以前から米国債をポートフォリオのバラストとして使うよう奨めている。
しかし、今回パイル氏は、短期的に米国債への警戒を高めているとも書いている。
その理由は、独国債など長期のユーロ圏の国債との比較において、米国債の魅力が相対的に低下したためという。
マイナス金利の独国債などと比べ相対的な魅力が低下したとはどういうことだろう。

「依然としてそこそこの米経済のファンダメンタルズを勘案すると、FRBの緩和とディスインフレについて、市場の価格への織り込みは行き過ぎていると見ている。
一方、私たちは、ECBが刺激策について期待されているどおりのことを実施するか、それを超える策を実施すると予想している。」

FRBへの緩和期待は過剰であり、ECBへの緩和期待はちょうどいいか足りないと見ているわけだ。
この1つまたは2つの期待外れは当然のことに将来の為替市場にも影響を及ぼすことになる。

米ドルをベースとしている投資家は、ユーロ建てエクスポージャーを母国通貨建てにヘッジすることで、2地域間の金利差により、すぐさま利回りを高めることができる可能性がある。

パイル氏はこの先、ドル金利が市場期待より下がらず、ユーロ金利は期待どおりかそれ以上に下がると見ている。
つまり、ドルには上げ要因となり、ユーロはフラットか下げ要因となる。
結果、ユーロ/ドル相場は下落と見ているのである。


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