2019年は7-10%の下げの年に:デニス・ガートマン

デニス・ガートマン氏が、2019年の米国株市場の下げを予想した。
米経済はマイルドな景気後退に入り、2020年までは続かないだろうとした。


2019年は数%下げる年になると予想している。
劇的なものではない。
15-20%上げることはないだろう。

ガートマン氏がFOX Businessで2019年の米市場を予想した。
今年は上がるより下がる年になるだろうとし、下落幅については「7-10%」と話している。
2018年も同じぐらい下げていること、しかも史上最高値圏からの下げであることを考えれば、さほど悪い相場でもないのだという。

ガートマン氏は年末にエネルギー関連、シェール向けの砂の会社、地域銀行などの株を少額買ったと明かした。
一方で、ダウ平均をショートするデリバティブも注文したと話している。
このデリバティブは、自動的に戻り売りを実行するためのものだろう。
つまり、ガートマン氏は大きな上げを想定していないのだ。

ガートマン氏のマイルドな弱気の根拠は何か。
それはFRBの金融政策にあるようだ。

FRB金融政策で心配しているのはFF金利ではない。
心配なのはバランスシート縮小で、FRBは一定のペースで進めていくと言っている。
経済成長と株式市場を押し上げてきた原動力が失われつつある。

中央銀行からの流動性供給が細っていく中で、経済・市場が悪影響を逃れえないという見立てのようだ。


一方、短期では、ガートマン氏は、米国株市場の上昇を予想している。
中国関連でいいニュースが聞かれ、市場はすでに大きく売られすぎの状態にあるからだ。
こうした材料から米国株市場は一時上昇すると予想するが、長続きはしないだろうという。

ガートマン氏のスタンスは、本人が「たいしたことではない」と話すとおり、弱気というほどのものでもないようだ。

「米経済はとても静かで、とても控えめで、とても正常な景気後退に入ると思う。」

この言葉遣いが示すのは、次の景気後退がリーマン危機やドットコム・バブル崩壊のような劇的なものにはならないとの判断だ。
ガートマン氏は、市場に顕著なバブルが見当たらない点を指摘している。

米国は2005-07年のような過剰を抱えていない。
唯一の過剰は学生ローンだ。

ガートマン氏は、ミレニアル世代が学生ローン負担に苦しみ住宅購入まで手が回らない現実を問題視し、解決策が必要と語った。
その一方で、それが前2回のようなバブル崩壊へと結びつくものではないとも示唆している。
では、ガートマン氏が予想する景気後退とはどのようなものなのか。

経済の弱さが2020年まで続くとは考えていない。

ガートマン氏が見据えているのは、金利の長期サイクルのような大きな波動ではなく、7-10年の伝統的な景気サイクルとも異なるようだ。
むしろ、一時的な特殊要因や在庫循環によってできる景気のデコボコに近いものなのだろう。
(あるいはQEとQEのはざまでも似たようなことがあった。)
今やこうした見方は市場における強気派に属するものなのかもしれない。


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