海外経済 投資

2つのパンデミック:ロバート・シラー
2020年4月3日

ロバート・シラー教授が、コロナ・ショックが大きく株価を押し下げた要因について書いている。


対処することでコロナ・ウィルスの激しいパンデミックが数か月に限定できる、あるいはパンデミックが1-2年続くとしても、株式市場のリスクは長期投資家にとってはさほど大きくないと示唆される。
買って保有し、待てばいいのだ。

シラー教授がProject Syndicateで、コロナ・ショックによる株価下落について分析している。
理論だけの世界でいうならば、最近の下げは過剰反応に見える。
しかし、大きな下げには理由がある。
現在私たちが直面しているのが、ウィルスのパンデミックだけではないためだ。
ウィルスのパンデミックが経済に及ぼす影響についての不安までもがパンデミックになっている。

「金融不安の感染は病気の感染とは異なる効き方をする。
金融不安は一部、他の人の自身のなさ(それは価格下落に結び付く)と下落への感情的反応によって煽られる。
価格が下落するのを見て、理由を探そうとし、下落を説明するストーリーが増殖すると、株式市場にマイナスのバブルが発生する。
すると価格はその後も下がり、同じことが繰り返す。」

シラー教授は、コロナ・ショックを1918年のスペイン風邪のパンデミックと比較する。
米国で675千人、世界で50百万人超の人命を奪ったスペイン風邪では、米国市場はむしろ上昇トレンドだったという。
教授は、市場が反応しなかったように見える理由をいくつか挙げる。

  • 第1次世界大戦の方が大きな要因だった。
  • 疫学がまだ信じられておらず、専門家の忠告が無視された。
  • FRB設立から年がたっておらず、銀行危機が存在しなかった。
  • 株式投資家がまだ少なく、老後は家族に養われる時代だった。

その他の理由を見ても、今と似ているのは3つ目ぐらいだろうか。

シラー教授は、最後の要因が大きかったのではないかと考えている。
状況は当時とは異なるとして、警戒を怠らないようアドバイスしている。

今回はもちろん違う。・・・
グレート・リセッションが終わったばかりであり、資産価格が大きく下げる可能性を十分に意識すべきだ。


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