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ウォール街 10-20%の調整が起こる:ムーディーズ

ムーディーズのマーク・ザンディ氏は、米国株市場に対する向かい風が積み上がっているとして、同市場が10-20%の調整を迎えると予想している。


株式市場は長い間一直線に上昇してきて、とても高いバリュエーションになっている。・・・
FRBが足をアクセルから外してブレーキに置くとみんなに言っている時に、株式市場が少し困難を迎えるのは驚くことじゃない。
過去も起こってきたことで、今日・明日・来週・来月かはわからないが、今度も起こるだろう。

ザンディ氏がCNBCで、米市場の10-20%の調整予想について説明した。
一番重要な「いつ」を呈示したものではないが、発言を聴く限り、来月までに起こる可能性が高いと考えているのだろう。
では、下落はどこまで覚悟すべきなのか。
ザンディ氏は、20%超、30%の下落の可能性についてこう述べた。

そこまで下がるなら、景気後退が起こる場合だが、私は予想していない。
経済はとても強く、見通しはとても良い。
経済予想を30年やってきて、多くの予想をし、ある時は確信があり、ある時はそれほどなかったが、今はとても経済の強さに確信している。
今は(景気後退が近い時とは)違う。

積極的にリスクを取る投資家からすれば、ザンディ氏の予想する「調整」はこれまで同様押し目買いのチャンスに見えそうだが、同氏の見立ては少し慎重だ。
すでにバリュエーションが高いことなどを理由に、下げを取り戻すまで1年ほどかかると見ているという。
絶妙のタイミングで買いを入れないと、リスクに見合ったリターンが取れないかもしれない。

ザンディ氏は、インフレの一部が一過性なのは間違いないとする一方、一過性でないインフレ上昇も起こりつつあるとしている。
これが金融政策の方向性を変化させうる。

FRBはほぼ四半世紀インフレ上昇を求め苦戦してきたが、ついに達成できるだろう。・・・
これ(好調な経済)は先行きのインフレのリスクを示すものになる。

これまで20年あまり、基本的にインフレを誘う方向性の金融政策が続いてきた。
それが、インフレにブレーキを踏む時が来るかもしれない。
そうなれば、資産インフレへのブレーキはより強く効くのだろう。

インフレが上昇傾向にあるのに長期金利がむしろ低下している点について、ザンディ氏は3つの要因を挙げている。
FOMCの結果でインフレ懸念がいくらか後退したこと、米欧金利差が大きく欧州からの米国債需要がキャップの役割をしていること、FRBがまだ買い入れていることの3つだ。
ザンディ氏は、今後の米金利の方向性について予想が難しいとしながら、上昇方向を予想している。

進行中のことを見ると、私は(10年債利回りが)1.5%に長くとどまるとは思わない。


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