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グッゲンハイム スコット・マイナード 10月のワールドシリーズ第1戦が買い時:スコット・マイナード
2021年7月25日

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏が、株式・債券について短期・長期の見通しを示す中で、衝撃的な転身を告白している。


晩秋に注目すべきだ。
通常、株式市場は9-10月に最もパフォーマンスが弱まる。
古いルールでは『5月に売って去り、レイバー・デイ(9月の第1月曜日)に戻ってこい』となっている。

マイナード氏がBloombergで、米市場で最も有名なアノマリーについて語った。
あてにならないと言われながら、無視されることもないアノマリーだ。

「統計的には、メモリアル・デイ(5月の最終月曜日)前後に売ってワールドシリーズ第1戦の頃に買えば、株式の良い買い時になる。
今年は9-10月に乱暴な展開となり、15%か、もう少し下げるかもしれないと予想している。
しかし、ドジャーズがワールドシリーズの第1戦に臨む頃には、買えるようになると思うよ。」

ロサンゼルス・ドジャーズは昨年のワールドシリーズの覇者。
マイナード氏は同チームの共同オーナーだ。
ドジャーズは現在ナ・リーグ西地区2位。
同チームがワールドシリーズに進める確率はまだ高いとは言えない。

マイナード氏は、FRBのテーパリングの見通しを尋ねられてこう答えている。

私たちが予想する最速のテーパリング開始日は来年3月だ。
しかし、それが加速するとの兆しは何でも、株式市場にとって悪く、おそらく債券にとっては良いことと解釈されるだろう。

この発言の持つ意味は深い。
市場予想よりテーパリングが早まれば、株安、債券高(≒金利低下)につながると予想しているのだ。
金利低下でも株が下がるというところが、過去見られた金融相場とは異なる関係性になっている。
そして、テーパリング動向に加えて、デルタ変異種・米中冷戦が不確実性をもたらし、「リスク資産への信仰の欠如につながる」という。

しかし、これは短期の話。
マイナード氏はここで衝撃的な宣言を行う。

私はもはやトレーダーではない。・・・投資家だ。
コロナウィルス再来によらず、長期的には多くの支えがあると考えている。

これまで《生涯トレーダー》を自認していたマイナード氏が、いつの間にか投資家に転向していた。
そして、トレーダーにとっては不穏な時期を迎えるが、投資家にとっては心配ないと言い出した。
それほど、短期的見通しが優れないとの考えかもしれない。

マイナード氏は、テーパータントラムと長期金利予想を関連付けて興味深い話をしている。
同氏によれば、テーパータントラムはすでに一度起こっており、3月末の金利上昇からの展開がそれだったという。
ただし、タントラムの性質が2013年とは少し異なるものだったようだ。
インフレの状況が大きく異なっていたためだ。

私たちのモデルでは、10年債利回りの適正値は約1.2%だった。
それより高い金利は、私からすればオーバーシュートであり、懸念を示すものだった。
FRBがインフレ懸念のレベルを高めたため、投資家はFRBがインフレ封じを前倒しすると考え始めた。
それが明らかに債券を上昇させ、今に至った。
もしもまた同程度のオーバーシュートが上方に起これば、利回りが底を打つまでまだ60 bp下げるだろう。

仮定の話ではあるが、長期金利は一度上がって下がり、株式は短期で調整が入るが、長期では悪くないという解釈になりそうだ。


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