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10年でドルが準備通貨でなくなる可能性:ブリッジウォーター

レイ・ダリオ氏率いるブリッジウォーター・アソシエイツのグレッグ・ジェンセン共同CIOが、米国株・米ドルに弱気の見方を示し、一方で金の30%上昇を予想している。


もはや先進国の主要中央銀行の中に金利を正常化しようという動きはない。
これは大きい。

ジェンセン氏がThe Financial Timesで、各国中央銀行の金融政策の方向性を解説した。
先進国の中央銀行に金融政策正常化の気配は見えず、仮に2%の物価目標を達成してもすぐに金融緩和をやめる様子は見えないという。

「それが短期的にサイクルが終わる通常の理由を取り除いている。・・・
第2次大戦後のほとんどの景気後退では、FRBがインフレに対処することがサイクルを終わらせてきた。」

つまり、各国中央銀行はある程度景気を過熱させ、インフレを放置する可能性が高い。
また、仮に景気が下向き、景気後退入りするとすれば、中央銀行は金融緩和を強め、米国を含むほとんどの先進国でゼロ金利・マイナス金利が増えるだろう。

一方で、一時より和らいだとはいえ、世界は政治的・地政学的不確実性に溢れている。

「多くの対立が沸騰している。・・・
私たちが慣れてきた状況より潜在的に幅広くボラティリティが高まる状況に準備すべきだ。」

こうした現状分析から、ジェンセン氏は、金が(インタビュー当時の1,550ドルから)30%程度上昇し2,000ドルを超えてくると予想した。
同氏は金融政策(インフレ放置・ゼロ金利)と不確実性だけでなく、米国の双子の赤字急増も要因に挙げている。

ジェンセン氏のボスであり共同してCIOを務めるレイ・ダリオ氏は昨年、世界がパラダイム・シフトを迎えつつあると指摘した。
「リスク削減とリターン改善の両方」の目的でポートフォリオに金を加えるべきと奨めていた。

ジェンセン氏は、米国株について「高値感」を理由に慎重な見方だ。
投資家は過去10年を延長するように将来を予想しており、ポートフォリオの地理的配分が偏っているとの見方だ。

また、ドル相場についてはかねてからのダリオ氏と同様、かなり弱気だ。
ドルの準備通貨としての地位は終わりうると話している。

(準備通貨の地位転落は)とても早く、今から10年で起こるかもしれない。
・・・しかし、それはまだ可能性の話だ。
地政学的な争いに注目すると、外国の主体のどれだけがドルを保有したいと考えるのか?
彼らは何を保有しようとするだろうか?
そこに金がある。


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