投資

ハワード・マークス 難平買いをする条件:ハワード・マークス
2020年1月27日

ハワード・マークス氏の投資教育のための対談の第2弾: 下げ相場での投資について解説している。


「ウォーレン・バフェットがこう言っている。
『私はハンバーガーが好きだから、安売りならもっと食べる。』
株価9ドルの時に分析し適切という結果が得られたなら、8ドルになれば買い増すべきだ。」

マークス氏が対談で、いわゆる難平買いが正当化される局面を説明した。
それがバリューと株価の比較において決断されている限り、また、その比較が適切な手順で最善を尽くして行われた限り、バリューより安い株価は買いとなるのだ。
もちろん、マークス氏はこの判断が難しいことを認めている。
一歩間違えば「思い上がり」で買い続けることになりかねないとし、自身の分析を常に見直すべきと話している。

こうしたバリュー投資家の行動は一見、逆張り投資と似てくることがある。
(逆張りの場合は、バリューに関係なくトレンドと反対方向の売買を行うので、両者は実は異なる。)
一方、順張り、モメンタム・トレードという手法も(投資家でなくトレーダーの世界で)広く採用されている。
例えばデニス・ガートマン氏は典型的な順張りのトレーダーだ。
同氏がいつも口にする一番大切な心得

「うまくいっていることをもっとやり、全力で、うまくいっていないことを減らしなさい。」

まさに、マークス氏と真逆のことを言っている。
両者ともに自身が間違いうることを肝に銘じている謙虚な人たちだ。
それなのにここまで意見が違っている。
その原因は何なのか。
定かなことはわからないが、1つには自身の分析をさらに研ぎ澄ます自信があるかどうかなのかではないか。
ガートマン氏は、市場が正しいと考えている。
だから、市場の動きに逆らうことはない。

マークス氏は、そこにあえて挑む可能性を残している。

「市場は効率的ですべてを知っていると考えられている。
私は、市場がすべてを知っているわけではない時があると信じている。
だから、私は価格下落を売りのシグナルとはできないと書いた。
価格下落は、投資対象がバーゲンになっているのと同等だからだ。」

市場が完全には効率的でないと信じるからこそバリュー投資は成り立つ。
バリューから離れた価格にチャンスを見出すのがバリュー投資だ。
マークス氏は、自分が市場の歪みを見出す力とそれに賭ける勇気を持っていると考えている。
一方で、底値近くで買う時、恐怖を感じるとも明かしている。
それだけに前段の努力が重要なのだろう。

もしもとても優位にあるなら、優れた知性を備え、知的分析にしたがって行動でき、感情を制御できる。
でも正しいとは限らず、間違える可能性があることに留意しないといけない。


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