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階段を昇ってエレベータで降りる:ジェレミー・シーゲル
2021年9月7日

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、いつものように強気スタンスを継続しつつ、株価調整の可能性への言及を増やしている。


まだ強気相場だと考えている。
長期リターンは、間違いなく過去10年ほど素晴らしくないだろう。
おそらく過去200年で見てもそうかもしれない。
しかし、それでもインフレよりかなりいいし、フィクストインカムよりかなりいい。

シーゲル教授がCNBCで2日、米国株市場の強気相場継続を予想している。

シーゲル教授は株式の将来リターンを益回り(PERの逆数)で予想する。
したがって、(持続的な利益水準に対する)PERが上昇して株価が上昇する場合、それは将来の期待リターンの低下となる。
現在、米国株のPERもCAPEも高水準にあるから、将来の長期リターンが低いと予想することになる。
(実はとても単純な話だ。
株価が上がっても将来のリターン額が上がらなければ、投資額に対するリターン額の率は低下する。)

シーゲル教授は最近さかんに株式市場に調整が入る可能性に言及しているが、この日も触れている。

今起こっているのは、ウォール街についての古い表現で『階段を昇ってエレベータで降りる』というものだ。
私たちは階段を昇っている。
えへへ、エレベータで降りることになるかは私にはわからない。

シーゲル教授は、現在の市場の状況を「モメンタム・トレード」と見ている。
上がるから買われ、さらに上がる。
新たな材料もなく、毎日少しずつ上がっていく。
教授は、モメンタム・トレードがいつか終わると匂わせているが、いつになるかは予想不能と話している。

今後の材料としては10日のPPIと14日のCPIが重要だという。
ここでインフレの大きな上振れがあれば、FRBが金融政策正常化を積極化せざるをえなくなるからだ。
シーゲル教授は、FRBが正常化で遅れることが株式市場にとって有害と説いている。

FRBが過剰反応して
『インフレが望むように穏やかなものになると思い込み、私たちは大きく出遅れた。』
といって、急激に利上げを行い、少々企業収益で期待外れがあれば、趨勢的な弱気相場が来るとは言わないが、間違いなく次の大きな株価調整の原因になるだろう。


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