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金融政策正常化開始はかなり近い:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授は、最近の米長期金利低下を一時的なものとしながら、お家芸の強気予想も力説しない微妙なトーンを発している。


明確にしておくと、みんな、金利が上昇するという根拠だけで債券をショートしていた。
私はまだそうなると思っている。
今起こったのはショート・スクイーズだと思うが、売買があまりにも込み合うと、振り落とされるものだ。

シーゲル教授がCNBCで、最近の米長期金利低下についてショート・スクイーズによるものとの見方を示した。
金利上昇を予想し積み上がったショート・ポジションが、金利低下で振り落とされたという。
その他、日本をはじめ世界でデルタ変異種の脅威が高まったことが嫌気された点も付け加えている。

(金利)低下は一時的なものだと思う。

シーゲル教授はこれまで、今後数年にわたってインフレが高止まりすると予想してきた。
それだけに、教授にとっては1.3%を割り込む低下は予想外だったようだ。
シーゲル教授は、金利に影響を及ぼす要因はインフレ以外にも多く存在すると話す。
ヘッジ資産としての需要、年金・外国人による需要なども、(テクニカルに加えて)債券価格上昇・金利低下の要因になっているという。

シーゲル教授が次に注目する経済指標は13日(火)の消費者物価指数だ。

先月と同様、上方へのサプライズがあれば、市場は動くだろう。
(サプライスなら)間違いなくFRBがより積極的に引き締めに向けて動かざるをえなくなるためだ。

この予想には、シーゲル教授の予想と願望が入り混じっているようだ。
教授は「そうあるべき」と述べ、経済状況を考えれば、特に住宅担保証券の買入れは意味をなさないと指摘する。
仮に経済が多少鈍化しようと、経済がとても強い事実は変わらないという。
シーゲル教授は、市場コンセンサスより速いペースでの金融政策正常化を予想している。

「次のFOMCで何か発表があっても驚かないし、遅くとも8月にはテーパリングへの動きがあるだろう。
しかし、インフレはとても過熱した状態が続くだろうし、FRBは現時点で多くの人が考えるより早いうちに対処せざるをえなくなるだろう。」

印象的だったのは、シーゲル教授が(少なくとも公表されたビデオの範囲で)株式に強気なスタンスを力説しなかったことだ。
むしろ、速い進展を予想する金融政策正常化によって慎重になるべき時期が近付いているのではないかと思わせる話をしている。

低調なインフレが終わり過熱すれば、FRBが対処することとなり、株式・債券の両方が影響を受けることになる。


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