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グッゲンハイム スコット・マイナード 金融政策はバブル2バブルの政策:スコット・マイナード
2020年1月26日

グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏が、中央銀行の金融政策を強烈に批判している。


1970年代終わり以降の米国を振り返れば、金融政策はバブルからバブルへの政策になっている。

マイナード氏が22日Bloombergで、FRBの金融政策がバブルの発生源になっていると指摘した。
株式市場がクラッシュすれば、金融緩和が講じられ、今度は商業用不動産が過熱し破裂した。
経営不振の銀行をRTCで処理すれば、今度はマネーはドットコムに向かい、バブルになり破裂した。
株が危ないとなれば、マネーは住宅に向かい、サブプライム/リーマン危機になった。

「米企業のレバレッジに目を向ければ、クレジットにおいて間違いなくバブルが膨張している。」

グッゲンハイムは債券投資家とあって、クレジット市場で高まるリスクに敏感だ。
マイナード氏は過去2年間の同社の運用方針を振り返っている。

「私たちは2018年にリスク軽減を始めた。
2018年当時、私は投資の天才だったんだ。」

当時マイナード氏は市場関係者の中で最も弱気な見通しを持つ1人だった。
そして、2018年第4四半期の大幅な調整で、その見通しはまさに的中した。
ところが、その後FRBは呆れるほどの方向転換を行い、同年のクリスマスに市場は底を打つこととなった。
マイナード氏は「FRBが方向転換する時、自問しなければいけない」と言いつつ、自身は方向転換を選択しなかったと説明する。
ノーベル経済学賞学者ダニエル・カーネマンの言葉を紹介した。

『資産運用者・資産配分者の最大の失敗の1つは、あまりにも頻繁に短期トレードを行おうとしてしまうことだ。』
カーネマンが言いたいのは、将来5年間に何が起こるかを見据え、短期的な動きを捉えようとやり方を変えないことだ。

グッゲンハイムはこうした考えを踏襲し、基本戦略を維持した。
結果2019年には後塵を拝することになったが、覚悟の上だったのだ。
マイナード氏は、あえてリスク・オンに転じなかった理由を別の言い方でも表現している。

「グッゲンハイムの同僚がこう言っている。
『資産価格はエスカレーターで登り、エレベーターで降りる。』
問題は、誰も音楽が止まるのがいつになるかわからないことだ。」

マイナード氏は音楽が突然止まる可能性が十分あるという。
音楽とは、例えばFRBのバランスシート拡大だろう。
FRBは、現在のバランスシート拡大が主に短期債の買入れによるものだとし、QEとは呼んでいない。
しかし、このスタンスを揶揄する声は多い。

「どんな名前を付けようが、結果は同じだ。
システムに流動性を供給することであり、マネーを創造することだ。」

マイナード氏は、短期債を買おうがが長期債を買おうが、それが流動性供給であることには変わりがないと指摘する。
さらに、FRBが買う対象が何であろうが関係ないとさえ言う。

「野球カードを買ったって、その流動性は他の資産カテゴリーに漏れ出ていく。
・・・FRBは、野球カード買入れプログラムをやればいい。」

マイナード氏は強烈に皮肉っている。
名前はどうあれ、現在のバランスシート拡大がQEと同じなら、いつかそれを見直すと発表する日がやってくるだろう。
そうなれば、2013年のテイパータントラム(バーナンキ・ショック)と同じことが起こりうると、マイナード氏は示唆する。

マイナード氏は、現在最も堅い投資先は何かと尋ねられ、銀と答えている。

金・銀の価格を前回のピークと比べると、銀は60-65%のところだが、金は前回のピークに近い。
・・・(大きく上昇する)可能性は高いと思う。


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