ブラックストーンのバイロン・ウィーン、ジョー・ザイドル両氏が、年初に公表した「2022年のびっくり10大予想」について、予想の趣旨を説明している。
全体的な低リターンとともに、2022年は1回以上の調整を予想するが、いずれも20%は超えないだろう。
ウィーン氏らが26日付の投資家向け書簡で「10大予想」について詳述・レビューしている。
公表してから1か月足らずだが、いくつか小さくない変化があった。
「10大予想」ではS&P 500が今年上昇せず、20%未満の調整があると予想していた。
現実はまさにこの不吉な予想をなぞるような展開になっている。
ただし、そこは健全な楽観を忘れないウィーン氏だ。
しかし、私たちはベアではない。
エバーコアISIのエド・ハイマンは好んで、株式市場は企業利益がピークを打つまでピークを打たない、と言う。・・・
ボラティリティは高まると予想するが、チャンスはまだあり、バリューがグロースをアウトパフォームすると予想している。
ウィーン氏らは、今年も企業の利益は強いと予想している。
それでも株が上がらないと見たのは、やはり金融政策だ。
「FRBは、インフレが平均的労働者の実質所得をますます減少させることを心配し、4度の利上げを行うと私たちは予想する。」
この数か月、市場は急速に利上げ予想を増やしてきた。
年初の時点で4回の利上げはすでに「びっくり」ではなくなっていた(3回が中央値だった)。
今では、すでに中央値は5回となり、ウィーン氏を追い越している。
しかし、ウィーン氏が動じたようには見えない。
しかし、株式市場への影響は過酷にはなりそうにない。
FRBの引き締めに対する市場の反応は通常、利上げサイクルの初めより終わり頃に起こるものだ。
経済への影響は、パンデミックが終わる時に経済回復が見せるモメンタムの程度による。
長く市場を見てきた者からすれば、利上げが始まる前から弱気相場入りを心配するのは早すぎるように思えるのだろう。
ウィーン氏らが指摘するように、ファンダメンタルズは重要だ。
その一方で、インフレ上昇やFRBのバランスシート縮小は、過去数回のサイクルからの類推を難しくしている。
今回もウィーン氏の健全な楽観は市場を言い当てることになるのだろうか。