金利には金利の道がある:ガンドラック

新債券王ことDoubleLine Capitalのジェフリー・ガンドラック氏のCNBCインタビュー第2弾。
従前からの米長期金利6%予想の背景を語っている。


「(米国株の弱気相場は)長く続くだろう。
それは、前例のない状況にあるという事実と大きく関係している。」

ガンドラック氏がCNBCに語った「前例のない状況」とは何か。
それは、景気サイクル終期にFRBが利上げをする中、政府が財政赤字を拡大している状況を指している。
金融政策も財政政策も本来の主たる役割は経済安定化政策、すなわち景気の波を平準化することにある。
だから、景気低迷期に刺激的にし、景気回復したら引き締め的にするのが通常だ。
景気回復後も刺激的にすれば経済は過熱するし、次の景気低迷期に景気刺激するための余力を蓄えることができない。
今の米国は、金融政策も財政政策もいまだ刺激的であり、仮にここで景気後退が始まれば、十分な景気刺激策が打てない懸念がある。

トランプ政権は経済が絶好調だと言うし、市場も足元の経済については好調と言っている。
だから、まだ景気後退まで猶予があるはずだとの考えもありうる。
しかし、ガンドラック氏は足元の経済について異なる考えを持っている。


「経済は良好、雇用は生み出され、みんな素晴らしいことになっている。
現実には、政府の財政赤字の変化が大きな部分を占めるようになって以降、財政赤字はGDPの6%分も増大している。
財政支出はGDP計算式の重要な変数だ。
私には、財政赤字分を除けば、現実の経済成長など起こっていないように見える。」

ガンドラック氏は、米経済がすでに本当は弱くなっていると疑っている。
その中で財政赤字拡大と利上げの同時進行という「自爆作戦」が進行していると心配する。

「財政赤字は拡大を続け、それが通常なら起こる金利低下の妨げとなるかもしれない。
その金利低下は経済を刺激するのに必要なものなのに。
・・・一方で、FRBは利上げしている。」

ガンドラック氏は、既発の国債が償還を迎え新たに国債が発行されるにつれ、米財政がさらに苦しくなると解説する。
次の景気後退期、金利は下がらず、むしろ上昇するだろうとし、これが2021年に長期金利6%を予想する理由だと話した。

ツイッターで『債務デフレが起こるはず』などとの多くの反論を受けたが、完全に間違っている。
経済は金利上昇に対処できない。
金利には金利の道があり、市場が対処できるかどうかなど関係ないんだ。

では、FRBはこの「自爆作戦」に加担すべきでないのか。
つまり、今週FOMCは利上げを見送るべきなのか。
ガンドラック氏は「利上げすべきでない」と言いながら、すぐに訂正している。
問題は将来にあるのではなく、過去の超金融緩和にあると言うものだ。

米国は、循環調達スキームであるQEを実施すべきでなかった。
問題は財政赤字であり、FRBには逃げ場がない。


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