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金は2021年唯一の安全資産:ジェフリー・ガンドラック
2020年10月30日

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、コロナ対応の経済対策の問題点を指摘し、2021年に向けての投資戦略を解説している。


「私たちは子どもたちに、知らない人からキャンディをもらってはいけないと教える。
理由は、まず、キャンディがあまり体に良くないからだ。・・・
次に、知らない人と関わることが悪い結果になる危険を避けるためだ。
政府は、大量のキャンディをばら撒き、これが間違いなく経済に高血糖の効果を及ぼした。」

ガンドラック氏のあるウェブキャストでの発言をFinancial Advisorが伝えた。
言うまでもなく「知らない人」とはFRBと政府、「子どもたち」は市場参加者だ。
ガンドラック氏は、コロナ対策で講じられた金融・財政政策の副作用を心配している。
それが市場にとって良いものではなく、また、市場を加熱させてしまったからだ。

何が市場にとって悪かったのか。
ガンドラック氏は、社債市場の救済が企業部門のレバレッジを高めた点を指摘する。
機能不全に陥った市場を再稼働させることは重要だが、それは根本の問題を解決するわけではない。
むしろレバレッジ拡大は根本の問題を悪化させかねない。

問題は、(社債市場の救済が)支払い能力につながるかだ。・・・
(社債)価格に目標を設けても、支払い能力が改善するわけではない。
大きな倒産の波が、過去2度の景気後退の記録を吹き飛ばすだろう。

では、高血糖とは何のことか。
ガンドラック氏は、株式市場でこれが起こっていると指摘する。
財政による給付金が「洗練されていない小口投資家」の市場参加につながったという。

FRBは子どもたちにキャンディをばら撒き、子どもたちは株式をたらふくくわえこんでいる。・・・
これは、高値で系統的に起こることで、良い終わり方をしないものだ。

ガンドラック氏は、こうした資金の流入によって米国株が割高になっているとし、今後、業績改善が追いつくのが難しいと考えている。
また、米ドルに対する味方も従前どおりドル安予想だ。
このため、外国株、特に新興国市場株を検討するよう促している。

市場にはデフレとインフレの両方の予想が飛び交っている。
ガンドラック氏はポートフォリオの構成について、従前どおり現金、債券、株式、金に4等分する考えを奨めている。

結果がデフレとなれば、米国債利回りは極めて低い水準、ゼロ近傍になり、30年債(の価格)が大きく上昇するだろう。
しかし、私はポートフォリオのこの部分は損失を出すと予想している。
分散ポートフォリオには必ずうまくいかない部分があるものだ。

デフレなら現金と債券が(実質で)稼ぎ、インフレなら株式と金が稼ぐというシナリオのための構成比なのだ。
そして、ガンドラック氏はインフレ的結末を想定し、金利上昇の方に傾いている。
理由として、外国投資家の緩やかな退出、銅/金比率、ディフェンシブ/シクリカル比、時給、名目GDP成長率を挙げた。

ガンドラック氏は金について「2021年唯一の『安全』資産」になりうるとしたほか、工業用コモディティも推奨している。


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