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貿易戦争から生まれる投資機会:マーク・モビアス
2019年8月10日

新興国市場投資の大ベテラン マーク・モビアス氏が、米中摩擦、香港デモなどの見方を解説している。
その上で、新興国の中からチャンスとなりうる国をいくつか挙げている。


私はタイのバンコクにいて、ホテル経営者と話をしてきたが、彼は(香港のデモが)タイにとって素晴らしいことと言うんだ。
従来、通常は香港で開催されてきた会議の多くがタイに移りつつあるというんだ。
つまり、現実の状況は、それぞれさまざまな動きをしているということだ。

モビアス氏がCNBCで、国ごとに経済環境を観察することを奨めている。
新興国、東アジア、東南アジアを一括りで理解してしまうのではなく、個々に異なった状況が起こりうると説いている。
中国や香港にとって不幸なことがタイには幸運をもたらしている。

「一般論としては、中国経済の悪化はアジア全般にとって良いことではない。
東南アジアから中国へ莫大な輸出が行われているからだ。
しかしながら、通常は中国で行われていた製造の多くが今ベトナム・タイ他の国々に移転しようとしている。」

モビアス氏は、最近のバーツ高について、海外からの製造業への直接投資が効いていると解説した。
タイの中央銀行は中国と競争できる為替レートを維持するため、人民元安の中、利下げを強いられているという。

モビアス氏は、個々の国々の状況を丁寧に観察すればチャンスがあるはずといいたいのだろう。

米中貿易戦争も概して世界経済にとって悪いものとは言えない。
勝者と敗者がいて、たくさんの国が製造拠点として中国に置き換わり、勝者になっている。

モビアス氏は、金利低下が東南アジアの市場の追い風になっているという。
バブルの兆候は見られず、株式も通貨もむしろ打撃から回復できていない段階だという。
そこで起こったのがFRBの利下げだった。

「もちろん、米国が利下げすれば、これらすべての国が追随せざるをえない。
・・・一種の底辺への競争だ。
これは株式市場にとってはいいこと。
債券市場は、もちろん、ハイイールド債保有者ならいい状況だろう。」

モビアス氏は明言こそしなかったが、タイの(ハイイールドでない)企業向けローンについて心配を匂わせた。
優良企業は3%以下で資金調達できる状態で、やや過剰に支出を増やしているといい、この状態がしばらく続きそうだという。

投資のチャンスについて尋ねられると、モビアス氏はいくつかの国を挙げている。

  • タイ: バーゲンを探し中。
  • トルコ: 特に大きく下げたリラ。
  • ブラジル: 改革に期待。
  • インド: 中国から東南アジアへの旅行者は減っているが、インドからは増えている。
    「消費者がどんどん豊かになっており、インドはつぶさに注目すべき場所だ。」

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