アスワス・ダモダラン ニューヨーク大学教授が、いつになく辛辣にビットコインをディスっている。
ビットコインは主に投機ゲームのためのものだ。
収集品だとすれば、確かに2020年を通して収集品のように振る舞った。
とても高リスクな株式のように振る舞った。
ダモダラン教授がCNBCで、ビットコインについてコメントしている。
教授は以前ブログで、ビットコインには収集品や通貨としての性質が見られると分析していた。
その時はスクウェアな分析に徹しているように感じられたが、今回は(文章ではなく)発言ということもあってか、かなりきついレトリックとなっている。
教授は、ビットコインが通貨だとすれば「ひどく出来の悪い通貨」だとディスっている。
ビットコインの相場がバブル色を強めるにつれ、その先について心配する人も増えてくる。
相場が(過去のような単なる暴落ではなく)大暴落したらどうなるか。
同市場だけにとどまらず、他に波及するのではないか。
投資家保護は十分になされているのか、といった具合だ。
しかし、ダモダラン教授のスタンスは正統的な市場参加者のそれである。
何で人々をそこから来る損失から守るのに時間を無駄にしなければならないのか。
貪欲であるためにゲームに身を投じ、アップサイドやダウンサイドを取る人たちだ。
貪欲な人たちが・・・悪の道に落ちることに対して、どうしてそれ以外の世界が責任を持たなければならないのか。
ビットコインでギャンブルをしている人もバカではない。
よく理解した上でギャンブルを楽しんでいる。
損をしたギャンブラーを救済するほど社会には暇もお金もないし、そもそもそれはギャンブラーに対して失礼だろう。
何か問題がありうるとすれば、自覚なく参入する人たち、それを受け入れる業者であろう。
ダモダラン教授は、ビットコインが自分とは異なる世界の話だとしながら、注目していると話す。
これは信じられないほどのショーだ。
でも、ビットコインは明らかに投資でも資産クラスでもなく、出来損ないの通貨なんだ。