最近の債券王ジェフリー・ガンドラック氏のツイートをいくつか紹介しよう。
ロビンフッド騒動について(2/10)
ロビンフッド(原文のママ)は名前をフッドロビンに変えるよう命じるべきだ。
今日び至るところで見られる、名前の付け方による嘘にはうんざりだ。
「Hood」には米国で不良・ギャングという意味がある。
「Rogin」は「robbing」、つまり強奪するの意。
ガンドラック氏はロビンフッドが「小口投資家から収奪している」と考えているようだ。
投資家から手数料を取らないロビンフッドがなぜ?
大口の買い方が小口投資家を利用し、損をさせ、売り逃げるプロセスに場を提供しているためだろう。
ドル、金、ビットコイン(2/18)
私は長い間、ドルについて弱気、金について強気だ。
でも、最近6か月は両方について中立を続けてきた。
ドル安傾向が終わったかどうかは不明だが、この数か月はドル相場は落ち着いた動きをしている。
その影響もあって、金価格もかつての上昇から踊り場を迎えている。
これらの動きと異なる資産クラスがある。
大量の液体がじょうごに流れ込み急流を作っている。
ビットコインはおそらく刺激策資産だ。
金と同じようには見えない。
後世の人々が暗号資産をどう評価するのかは予見が難しい。
ただし、これまでの価格推移をみる限り《digital gold》という呼び方は的を射ていない。
財政出動、インフラ支出(2/20)
過去12か月の米政府の歳出実績: 8.1兆ドル。
そう、GDPの40%程度だ。
過去12か月の財政赤字: 4.6兆ドル。
そう、GDPの20%程度だ。
協議の結果さらに10%にあたる額がまもなく支出される。
パンデミックで困窮する人がいる限り、財政支出をケチるべきではない。
(もちろん有効に使うことが前提だ。)
しかし、それがわかっていても、この急激な財政悪化には息をのむ。
普通に考えれば、財政再建がなければインフレを覚悟するのがセオリーだろう。
その上インフラ支出?
一番重要なものがいつも最後だ。
(歳出には)終わりが見えない。
インフラ支出には単なる給付とは異なり、社会全体の生産性を高めるという期待が残っている。
もしも生産性が高まるなら、将来の税収増で財政再建が実現するはずだ。
(もちろん必ずそうなる保証はどこにもない。)
だから、この種の歳出は財政拡大の中では比較的財政に優しいものと言えるかもしれない。
しかし、それでも政府債務は増える。
それを恐れれば、「一番重要なもの」が中途半端になってしまう。
(もっとも、何が「一番重要」かについても大いに意見の相違があるだろう。)