海外経済

財政悪化がもたらす低成長とインフレ:アラン・グリーンスパン

アラン・グリーンスパン元FRB議長が、米国が直面する重大課題を2つ挙げ、そこから生まれる最大の心配事を語っている。


私たちが直面している重大な課題は、まずコロナウィルスだ。
私たちは知ったふりをしているが、このウィルスについてはほとんど知らない。

グリーンスパン氏がCNBCで、現在米国が抱える2つの重大課題について話した。
コロナウィルスについては日々知見が高まっているとしながらも、まだ「つかみどころのない」「不可知」な問題だと話している。
歴史に学べる可能性にも触れているが、それでも株式・債券の価格を見通せるだけの予想は立たないという。

一方、対照的にもう1つの問題は非常によく内容が知られているものだという。

私たちが直面している重大な課題は、人々が引退することで危うくなっていく財政赤字と社会保障制度だ。
その結果、資金需要が生まれ、それが市場に影響する。・・・
全体を見ると、インフレの見通しは不幸なことにネガティブだ。
基本的に、莫大な給付増の結果、民間投資がクラウディング・アウトされ、生産性は・・・年率約1%まで低下している。

財政が逼迫すれば、本来民間が使うのが望ましいお金まで政府が吸い上げてしまうことになる。
結果、民間投資が制約を受けるかもしれない。
十分な投資がなされず生産性が向上しなければ何が起こるか。
賃金が上昇しないなら、消費が停滞し、経済が停滞する。
生産性が向上しない中で賃金が上昇するなら、インフレ要因となる。
このインフレは一種の負担の押し付け合いであり、実質賃金の上昇をもたらすものにはならない。

引退の分野で異常に規模が拡大していることについて、私たちは多くの知見を有している。
今後の財政赤字の規模を過小評価しているかもしれない。
だから、全体でみて、私の主たる心配事はインフレだ。


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