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財政の崖で米長期金利は低下へ:デービッド・ローゼンバーグ
2021年5月6日

ベア派エコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏が、年末に向けて財政の崖が到来するとして、長期金利低下を予想している。


市場がすべてを織り込んだ時は、どうやったら知ることができるだろうか?
それは、良いニュースが出ても価格がプラスの反応をしない時だ。

ローゼンバーグ氏がFinancial Postで、足踏みを続ける米国株市場についてコメントした。
米企業の好業績はすでに市場に織り込み済みだったと言いたいのだ。
同氏は足元の状況が「噂で買って事実で売り、押し目で買わずに強い市場で売る典型例」と書いている。

ローゼンバーグ氏は、コンセンサスに比べ、経済・株式市場ともにかなり弱気のスタンスを取っている。
足下のインフレは一過性として、中長期でディスインフレ、全体として凡庸な株式市場を予想している。
そして、そうした見通しに比して市場があまりにも買われていると主張し続けている。
ローゼンバーグ氏は、市場の過度な楽観を暗示するさまざまな指標を説明している。

第1四半期の実質GDP成長率について長らく6.4%を織り込んできた多くの兆候が見られる。
そして、現四半期については2桁の爆発が織り込まれているようだ。
この爆発の後には、財政の崖による爆発が訪れるだろう。
今のところエコノミストたちはこれを見落としている、あるいは見ないようにしている。

バイデン政権のインフラ政策は長期にわたって支出されるため、年あたりの規模はこれまでの財政出動に比べてさほど大きくない。
これまでの財政出動は今年中に山を越える。
だから、財政の崖が避けられないというのだ。

ローゼンバーグ氏はBloombergで、永遠に莫大な規模の財政政策を継続することはできないとし、第4四半期までに大規模な財政政策の後退が起こると予想している。

私はFRBのテイパリングが重大なリスクだとは思わない。
企業収益、経済が年末になると悪化するだろう。
米国債イールドカーブは、コンセンサスと反するが、ブル・フラット化するだろう。

ブル・フラット化とは、債券が買われることでイールドカーブがフラットになること。
つまり、長期債がより買われ、長期金利がより低下することを意味している。
インフレ予想派が長期金利上昇を予想するのと真逆の方向性だ。

この逆張り予想の下では、米国株市場はどう振る舞うのか。
ローゼンバーグ氏は、先行きどうなるか誰にもわからないと話している。
ただし、わからないながらも、どのような株式が有利かとの予想は立つようだ。

もはやシクリカルではない。
グロースかディフェンシブ・グロースがアウトパフォームするセグメントだろう。


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