豪政府:鉄鉱石価格の2割下落を予想

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豪政府が今年の鉄鉱石相場について極めて弱気な見方を示した。
供給力の拡大が続く中、中国の需要が伸びず、需給が緩むためとされている。


豪政府が2018年の鉄鉱石の平均価格をトンあたり51.50ドルと予想したとReutersが伝えている。
2017年と比べて2割も低い水準だ。
下げは翌年も続き、2019年平均は49ドルまで低下するという。
世界で供給が増える中で、最大の輸入国である中国の需要に大きな伸びが予想されないためだ。

鉄鉱石先物価格
鉄鉱石先物価格


供給面を見ると、オーストラリアだけ見てもRio Tinto、BHP、Fortescue Metalsが数年をかけて供給能力の増強を図っている。
ブラジルのValeも輸出増を予定している。
需要面では、最大の輸入国 中国が老朽化した環境負荷の大きい炉を閉じ、電炉を導入中だ。
この転換と同時に、製品の供給過剰の解消のため、需要を調整しようとしている。

こうした急激な下落予想に対しても、豪政府アナリストは平静を装っている。

「オーストラリアは、本予想の価格水準でも問題なくやっていける。」

豪大手は鉄鉱石への過度な依存を解消すべく、銅・アルミニウムなどへの多角化を進めているが、そう容易に進むものでもない。

豪政府の見通しは民間の予想と比べて大幅に低い。
UBSやCitiでは、2017年並みの64ドル前後と予想しているという。
豪政府と民間、いずれが正しく未来を予想しているのか。
影響の及ぶ範囲は小さくない: 豪経済、中国経済、コモディティ相場、世界のインフレ、・・・


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