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良いニュースでも悪いニュースでも:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、米財務省とFRBの緊急融資制度についての論争、FRB理事候補についてコメントしている。


私たちは2つの「V」の戦いの真っ只中にある、と私は言っている。
ウィルスのニュースは悪く、ワクチンのニュースはみんな良く、両極端だ。・・・
今後数週間、状況は前進したり後退したりするのだろう。

シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで11日、強気の見通しを継続した。
ただし、足元はまだ不安定だ。
パンデミックはむしろ拡大していく。
まだ、紆余曲折あるものの、教授はその先に強気相場を見通している。

シーゲル教授の言葉の端々には、短期でも決して弱気になれない本性が見て取れる。
良いニュース、悪いニュースが現在市場にどう影響を及ぼしているかについて、こう話している。

ワクチンの良いニュースがあると再始動銘柄が好調になり、ウィルスの悪いニュースがあるとステイ・ホーム銘柄が好調になる。

強気・弱気というのは個々人の気質のようなところがある。
シーゲル教授はやはり永遠のブルであり、明るいところが視界に入ってくるのだろう。
それと同時に、米市場もまた明るいところに目を向ける癖のある市場なのだろう。

シーゲル教授は近時の2つのトピックスについてコメントしている。
1つ目は、ムニューシン財務長官がFRBに対して緊急融資制度のいくつかの年末での終了を求めた件だ。
長官はFRBに対し、未消化の資金を返還するよう求めている。
一方、FRBは同制度の継続が必要との見解を示している。
FRBの危機対応能力が削がれることに対して懸念の声が上がっている。

シーゲル教授は、この問題が大きく取り上げられすぎているとし、心配はいらないと述べている。

これは使われていなかった資金だ。
私が思うに、ムニューシン財務長官がこれを取り戻したい理由は(追加財政政策の)交渉を再開し、『お金はここに取り戻したから、ウィルスが爆発的に拡大した今、これを使おう』と上院共和党を説得したいからだろう。
個人的には現在最良の使い道だと思う。

シーゲル教授が「最良」という背景には、それほど米国が追加の財政政策を必要としていることがあるのだろう。
教授は、FRBで未消化となっていた制度より、給与保護プログラム(PPP)や失業者支援の方がはるかに重要だと語っている。

もう1つのトピックスは、上院が17日、FRB理事候補ジュディ・シェルトン氏の承認の動議を否決したことだ。

「彼女は現代の世界経済においては適切でない金本位制という過去に生きている。」

シェルトン氏はかつて金本位制を支持したことがある。
ただし、今はトーンダウンしており、本心は不明だ。
また、トランプ大統領に極めて近い人物であることからも警戒感を持たれている。

共和党支持者であるシーゲル教授から見ても、有力な候補とは見えないようだ。
仮に、理事に就任しても孤立し影響力を持たないと予想している。

私は(FRBに)誰か新鮮な声を入れるべきと言ったが、それは金本位制ではない。
もう少し議論にサプライサイド経済学を入れるべきだ。・・・
私の希望は、彼女は否決して、それについて来年もっと伝統的な人を承認するということだ。

やはりサプライサイダーはニューケインジアンの巣窟であるFRBが気に入らないようだ。


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