投資

群集心理の巻き戻し:ジェフリー・ガンドラック
2020年1月23日

ジェフリー・ガンドラック氏のダブルライン・キャピタル開催座談会第2弾:市場の混乱を助長しうる投資家の群集心理について語られている。


「株式におけるインデックス化は、定義からしてモメンタム投資になる。
そのやり方で買えば買うほど、パフォーマンスが上がる。
よくなればよくなるほど、市場を牽引するFANGの保有が素晴らしい結果をもたらす。
そうしてFANGはどんどん(時価総額が)大きくなっていく。」

ガンドラック氏が自社開催の座談会で、インデックス投資が指数、構成銘柄、市場を押し上げる仕組みを語った。
同氏は1990年代半ばの昔話をしている。
当時、債券のインデックス化の人気が高まったのだという。
運用への制限は厳しく、結果どのファンドもインデックスとほぼ同じ成績になったのだという。
人気になったのはなぜか。
ガンドラック氏は分析する。

人気となった理由は(一息おいて)うまくいったからだ。

ガンドラック氏は、それ以後に債券市場で起こった振り子の揺り返しを説明した。
債券ではインデックス化の需要はなくなり、今ではアンコンストレインド・ファンドという制限がほとんどない「ステロイドを打ったアクティブ運用」さえ珍しくなくなっている。
ガンドラック氏は、こうした揺り返しが株式でも起こりうると示唆する。
人気があっただけに揺り戻しは大きいかもしれないし、そうなれば市場全体にも波及するのかもしれない。

ガンドラック氏は、資産運用業界で注目されるロボ・アドバイザーについてもやや危機感を抱いているようだ。

ロボ・アドバイザーのようなものの中には、群集心理が『カスタマイズ』とカモフラージュされて組み込まれている。
スプレッドシートを埋め、最近では『解決法』と呼ばれるものを呈示される。
個々の投資家の需要に対しては、不幸なことに、みんな同じスプレッドシートを与えられる。

ガンドラック氏は「カスタマイズ」が本当に「カスタマイズ」になっているのか疑問を持っているようだ。
なぜなら、投資家が「カスタマイズ」というほど多様性を持っているとは限らないからだ。

どんな投資家でも『私固有の投資方針は「安全な成長」だ』と話す。
みんな『安全な成長』と言うんだ。

投資にも家計にもプロでない一般人が同じようなことを考えるのはやむを得ない。
ロボ・アドバイザーに頼らざるをえない人なのだから、まだきちんと考え方がまとまらないこともあろう。
だから、ロボに申告する数少ないパラメーターも似たものになりがちだ。
そうなれば「カスタマイズ」されたはずの「解決法」も似たようなものになってしまう。
個々人についていうなら、それでも相談しないよりははるかにましとの考えもありうる。
しかし、多様性の欠如は、市場にとっては問題かもしれない。
ここでも群集心理に注意すべきだ。

同じ引退時期、手元資産額を入力すれば、まったく同じ解決法が呈示される。
だから、一たび群集心理が巻き戻せば、その動きは悪化してしまう。


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