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Blackstone 経済再始動へのポートフォリオの備え:ブラックストーン
2021年3月4日

ブラックストーンのジョー・ザイドル氏が、経済の再始動とともに起こることを解説し、それに対するポートフォリオの備えを提案している。


現在の強気相場は寛容な財政刺激策・緩和的な金融政策による豊富な流動性の産物だ。
しかし、この力学は、経済が再開しコロナ対策の刺激策が終わり金利が上昇するにつれ変化する。
投資家は準備すべきだ。

ザイドル氏が自社ウェブサイトで2月26日、いつか訪れる環境変化について論じている。
その目玉は何といっても長期金利だ。
ザイドル氏は、今始まっている新たな景気サイクルでの長期金利のフロアが1%になると予想。
つまり、すでに最低値を過ぎた可能性が高い。
一方、ザイドル氏は10年金利について、過去起こったイールドカーブのスティープ化に比べ中途半端なうちはFRBが(シーリングやイールドカーブ・コントロールで)介入することはないと予想する。
つまり、長期金利はある程度上昇する。
同氏がバイロン・ウィーン氏とともに発表した「2021年のびっくり10大予想」では、長期金利は2%まで上昇すると予想されていた。
これはもちろん株式にも影響を及ぼすだろう。

金利は株価倍率と逆に動く傾向がある。
S&P 500の移動平均PERと10年債利回りの間の相関は1962年以降で-56%。
同期間の2つのデータ系列のトレンド線は、ほぼ一対一の負の相関を示唆している。

金利が上昇しPERが下がるなら、株価を支えるには企業収益の拡大が必要になる。
銘柄別の淘汰を思い起こさせる予想だ。

ザイドル氏はいわゆる「ゾンビ」企業について警告している。
FRBが金融市場を支え続けたことで、ゾンビ企業が低利で借り換えを行うのが可能となり、2020年にはこれら企業の債務が倍増したのだという。
ゾンビ企業のリスクとは、金利上昇時のデフォルトにかかわるものだけではない。

これらの企業は、より効率的な他の企業に配分されうる資本を抱え込むことで、支出・雇用・生産性の妨げとなっている。
パンデミックを債務によって生きのびたものの、経済の健全性にマイナスの影響を及ぼしながら、最終的な破綻を単に先送りしているにすぎないのかもしれない。

経済の再始動が近づく中で、すべてを救うべきでないという意見が増えてきた。
コロナ・ショックは特異なイベントではあったが、それもまた1つの淘汰の機会であり、経済にとって前向きなプロセスというものだ。
(もちろん同時に(事業でなく個人を救うための)セーフティネットの議論が必要だ。)
各国の指導者はとても難しいかじ取りを求められている。
それによって、投資においても勝ち負けが変わってくる。

ザイドル氏は、景気サイクル初期のポートフォリオ「保護」に役立つアイデアをいくつか挙げている。

  • デュレーションの短期化、変動金利債
  • 実物資産: 産業・物流向け不動産、インフラ開発
  • 質の高い企業・産業: 関心がファンダメンタルズに回帰する可能性

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