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米10年債利回りは今後1年で2%に漸増:ビル・グロス

ビル・グロス氏が13日にInvestment Outlook「2度吊るされる」を公表したが、その目的が少し不明瞭で、それだけに楽しめるものになっている。


絞首刑を好むラグナ・ビーチの判事、鼻ピアスとタトゥーのある57歳の老婦人が入廷し、ビル・グロスというとても目立つ対象、元債券王、明らかにまだ『自分勝手な』老市民を再び裁判にかけ再び吊るそうとする。

ビル・グロス氏がInvestment Outlookで、再び裁判にかけられ懲らしめられたことへの不満をぶちまけている。
同氏はご近所との騒音トラブルで昨年末に自宅外での音楽禁止を裁判所から命じられている。
この直後のInvestment Outlookでも、裁判に対する不満をぶちまけていた。
ただし、少しは懲りたらしく、この時のタイトルは「少しソフトに行こう」だった。
ところが、この夏、再び騒音トラブルを引き起こし、4月に再婚したばかりの夫人とともに懲役刑を受けることとなった。
本人は、2度吊るされた、と思っているわけだ。
判事に対し筋違いとも思える当てこすりを投げかけている。
世間から注目されるのが確実なInvestment Outlookを、個人への批判に悪用したようにさえ見えるのだ。

今回のテーマ「2度吊るされる」は、少なくともあと2回クローズアップされる。
いずれも魅力的な話なのだが、ここでは後者を紹介しよう。

グロス氏はかつての主戦場である債券市場について、引き続き弱気な見方を継続している。
同氏は「債券にとっての『ワインとバラの時代』は終わった」可能性が高いと見ている。
超長期の債券価格上昇サイクル(金利下落サイクル)が反転したとの見方だが、一方で、劇的な金利上昇を予想するわけではない。

債券市場は最も良い時を迎え、今では将来の弱気派の潜在的ターゲットとなっている。・・・
最近見られたように、市場の金利は趨勢的・長期的な底をつけた可能性が高いが、先の30年の強気相場に見合うような30年の弱気相場を予想するのは行き過ぎだ。
現在1.60%の10年債利回りは今後12か月で2%に向かう可能性が高い。
それは弱気なことであり、債券保有者の2022年のトータル・リターンにとって後ろ向きなサインを与えるが、それは災害ではない。

金利が反転急上昇し、債券市場で《大虐殺》が起こるようなことは予想していないということのようだ。
グロス氏は以前のInvestment Outlookで、現金だけでなく債券もゴミと形容した。
今回もその見方を継続したものの、リスク資産の市場が荒れるような環境では役に立つ可能性もあると書いている。

グロス氏は、天然ガス・パイプラインの上場パートナーシップに投資していることを明かしている。
過去にも何度か紹介されているものだが、これは税務上の取り扱いが特殊であり、誰でも取り組めるものではない。
そこで代わりにある米エネルギー・インフラのMLPのETFに言及している。
ETFならば株式として投資ができるからだ。

発行体が言う通り価格は変動し、何も保証はないが、このケースでは、吊るされるのは1度だけだ。
2度目は後のInvestment Outlookにとっておこう!

自ら吊るされる可能性が高いことを認めているように読める。
市場のデータを見る限り、同ETFの配当利回りは7.7%と高い。
そしてβは1.9超。
77歳の投資家は変わることのないリスク・テイカーであり、何度吊るされても懲りるつもりはないのだろう。


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