米金利を予想するために見るべきところ:モハメド・エラリアン

Allianz首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、米債券・株式市場の戦略について説いている。
いずれの推奨にもさじ加減が難しい市場環境が現れている。


「金融緩和は2つのことをした。
みんながより多くのリスクをとるよう追いやられた。
次に、人々の思考を変えた。
みんな中央銀行が永遠の友であるかのように信じた。」

エラリアン氏がYahoo Financeで、FRBの非伝統的金融緩和が市場にもたらした変化を解説した。
しかし、近年FRBが金融政策を正常化する過程で、この変化も逆回転を始める可能性があるという。
エラリアン氏は、米債券市場が「歪んだプライシングの時代から脱しつつある」と指摘している。

では、現在2.6%前後にある米10年債利回りなど、米金利は経済・市場が自律的に決めた水準と言えるのだろうか。
昨年第4四半期の実質GDP成長率は前年同期比2.6%。
インフレを2%弱と見ても名目成長率は4%をゆうに超える。
2.6%の長期金利はあまりにも低い。
エラリアン氏は、米金利がFRB以外の手によって左右されていると指摘する。

「米10年債利回りが3%より低くなっている理由は、独10年債が20 bpにも満たないからだ。
米独利回り差をプロットしてみれば、すでに歴史的高水準にある。
・・・
だから、米長期金利が現水準にある理由は欧州で起こっていることにある。」


エラリアン氏は、現在の米債券市場が通常の債券市場ではないと注意を喚起している。
欧州の債券市場から大きく影響されており、米債に投資する時には欧州を見る必要があるという。

これは歪んだ債券市場であり、ECB政策、欧州などなどと関係している。

米金融政策は途上とは言え正常化を進め、米債券市場を歪める弊害は小さくなりつつある。
しかし、国外でいまだ続く金融緩和、その背景にある弱い国外経済が、米債券市場に歪みを与え続けている。
エラリアン氏は、それを理解した上で債券投資戦略を立てるべきと説いているのだ。

エラリアン氏は米国株市場についてもアドバイスをしている。

「株式については、選択的になれと言いたい。
FRBがまたコミュニケーションでつまづけば、3-6か月のうちに20%上げて20%下げるような、最近の大きなスウィングが続くと覚悟しろ。
だから、長期で構えるのに加え、すこしタクティカルな面(短期的な戦術)も取り入れるべきだ。」

エラリアン氏は、デイ・トレードのような短期売買を奨めるわけではないとも釘を刺した。
景気・市場が繊細な局面に達し、FRBの小さな発言・動きでさえも市場を大きく揺さぶりうる。
昨年第4四半期の下げと、クリスマス以降の上昇のようにだ。
こうした短期変動要因について、いかに長期投資が基本と言えども、まったく無視すべきでないと言いたいようだ。


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