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米賃金はインフレを超える:モハメド・エラリアン
2021年10月13日

アリアンツ経済顧問のモハメド・エラリアン氏が、米賃金の先行きについて興味深い予想を披露し、それが投資に意味することを述べている。


答は『わからない』だ。・・・
これがコロナウィルスによるもの、つまり元に戻りうるものと主張することもできるし、構造的な何かが労働市場で起こっているとも主張できる。
私は前者より後者の考えに傾いているが、バカ正直にいって、わからない。

エラリアン氏がCNBCで、米労働者がなかなか職場に戻ろうとしない理由を尋ねられて答えた。
9月で連邦政府による失業給付上乗せは終了した。
子供の学校も(再開できるところは)始まった。
労働市場は供給制約が問題になるほど人手不足だ。
それでも、労働者は帰って来ない。

「他にわかることがある: インフレだ。
どんどん市場の課題として受け取られるようになっており、勝ち負けを大きく分ける要因となっている。」

エラリアン氏は、当初FRBが「一過性」と軽んじたインフレの長期化がどんどん鮮明になっていると指摘した。

消費主導の経済である米国で高インフレが居座るのは決してよいことではない。
しかし、エラリアン氏は雇用とインフレのバランスについてはあまり心配していないようだ。

私の感じでは、賃金上昇が物価上昇を上回るのではないか。
とても久しぶりに労働者が価格決定力を握る状況になったからだ。

米国では1980年代から労働組合の弱体化、規制緩和などがあり、労使間での労働者の交渉力が大きく低下した。
利潤の分配は、企業つまり資本の側に傾いた。
エラリアン氏は、今回のパンデミックをきっかけに、このバランスに変化が起こる可能性を指摘している。
そうした兆しが微塵も感じられない日本からすると羨ましい限りだが、現実はどう転ぶだろう。

エラリアン氏は、インフレや賃金が投資に対して持つ意味を重視すべきと説いている。

じきに、すでにいわゆる『一過性』をはるかに超えたインフレの水準・持続性だけでなく、各セクター・企業がどうそれに反応したかを議論することになろう。
だから、株式投資家にとってインフレへの感度を理解することはとても重要なんだ。


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