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米政府閉鎖の泥沼化は世界経済を悪化させる:モハメド・エラリアン
2019年1月17日

独Allianz首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏が、米政府閉鎖いかんでは世界経済が減速に向かうと警告している。
鍵となるのは、政府閉鎖がどれだけ長く続くか、経済政策について合意の道を見いだせるかだという。


「ミクロなレベルでは本当に悲劇的なことが起こっている。
世の中には蓄えがそう多くない人がいて、給与受取を邪魔されると生活が容易でなくなってしまう。」

エラリアン氏がYahoo Financeで、米政府閉鎖の悲惨な現実を心配した。
米国ではトランプ政権・共和党と民主党の間でメキシコ国境の壁建設を巡って対立が続いている。
政府機関では12月22日より閉鎖される機関が出ており、運輸保安庁(TSA)などでもすでに給与未払いが始まっている。
閉鎖が許されないTSAなどでは給与を得られない職員が休みを取るなどの動きが出ており、社会インフラに支障をきたしている。
悲劇は公共サービスを受ける側、与える側の両方で起こる。
TSAの場合、サービスのスピードや質が低下するだけでなく、職員の生活が脅かされている。

エラリアン氏は、視点をマクロ経済への影響に移す。

「マクロなレベルでは政府閉鎖の長さによって違ってくる。
過去の閉鎖は一時的かつ回復可能なものだった。
つまり、閉鎖はされたがすぐに取り戻せた。」

過去の政府閉鎖に限って言うならば、長い目で見てほとんど問題がなかったのだという。
問題は今回の政府閉鎖が過去と同様の終わり方をするかにある。

「この閉鎖がどれだけ長く続くかにかかっている。
また、これがさらに他のことにも及ぶのかにかかっている。
米国は政治的2極化というより難しい期間に入ったのか、あるいはこれが最後の危機なのか?」

エラリアン氏は、米経済・世界経済が危うい局面に差し掛かっていると示唆する。
米経済こそ堅調であるものの、中国や欧州で経済の減速が見られるためだ。
これを乗り切るには、成長のための政策がさらに必要になると話す。
何がその政策になりうるか。
エラリアン氏は、共和・民主両党が文書で合意しているインフラ整備に最大の可能性があると考えている。
こうした一致した行動がとれるかどうかで、世界経済の先行きは大きく左右されるという。

インフラ政策のようなところで何か合意ができれば、うまく乗り切ることができるだろう。
もしも、この政府閉鎖が2極化の悪化で終わるなら、米国よりも世界経済の減速を心配することになる。


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