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米市場はすばらしいスイートスポットにある:モハメド・エラリアン
2021年6月2日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏は、現在の米市場が「すばらしいスイートスポット」にあるとし、早期にインフレへの備えを進めるよう促している。


市場は今すばらしいスイートスポットにある。

エラリアン氏がCNBCで、米市場の環境が良好であるとし、3つのポイントを挙げた:

  • 経済再開
  • 価格決定力: 足元のインフレを跳ね返す企業収益の改善。
  • 拡張的政策: 金融・財政政策ともに当面拡張的であり続ける。

エラリアン氏は、こうした良好な状況がさらなるリスクテイクを促していると指摘している。

心配なのはインフレだ。
何度も『開かれた心を持ち続けるべき』と言ってきた。
今の状況は、これ(インフレ)が一過性でないことを示唆している。

FRBは現在、雇用を重視した政策運営を行っている。
足下でインフレが跳ね上がっても、一過性のものとして、早期の政策の正常化・引き締めには慎重な考えを示している。
エラリアン氏は以前から、インフレ(の一部)が一過性ではない可能性を主張してきた。
今回の出演では「インフレが一過性とは考えていない」と言い切っている。
仮に同氏の読みが当たっているなら、FRBは後手に回ることになる。
後手に回った分、急に取り戻そうとするだろう。

一番起こってほしくないのは、FRBが急ブレーキを踏むことだ。
私たちは過去、FRBが出遅れて景気後退を迎えた経験がない。

FRBが急ブレーキを踏めば何が起こるのかは、投資家が一番知っているはずだ。

米国の景気後退にははっきりとしたパターンがある。
経済回復 → 経済過熱 → インフレ → 金融引き締め → 景気後退
である。
景気後退を迎えた時、政策金利は経済を害するほど高い水準にある。
だからこそ、金融緩和の余地がある。
もしも、FRBの金融引き締めが遅れると、政策金利が低いところで景気後退を迎えることになりかねない。
すると、次の景気後退期になすすべがなくなる。

「少なくともアクセルを緩めることだ。
現在たくさんのアクセルを踏んでいる。
財政のアクセルは全開だ。
金融のアクセルも全開だ。
民間セクターの信用創造、信用取引債務もそうだ。」

どこかに景気刺激の余地を取り戻しておかないといけない。
エラリアン氏は、それが金融政策だと考えている。
もちろん、長く続いた金融緩和のアクセルを戻すということ自体、大きなリスクをともなう。
エラリアン氏は、混乱に備えるよう奨めている。

だから少なくとも金融政策についてはアクセルを緩め、ノンバンクのプルーデンスの監視を強めるべきだ。


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