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米国株市場を左右するインフレ率:デニス・ガートマン

デニス・ガートマン氏は、当面強気相場が続くこと、インフレが一過性で終わらないことを予想し、オーソドックスなインフレ・ヘッジを奨めている。


市場は強気相場にあり、しかも異常な強気相場、FRBの拡張的金融政策による強気相場だ。・・・
これは強気相場であり、抗ってはいけない。
FRBには抗うな。

ガートマン氏がThe Income Generation Showで、トレーダーらしい市場予想を述べている。
ファンダメンタルズから予想するのではなく、市場のモメンタム、中央銀行には逆らうなという視点から予想している。

「正直なところ(相場の)強さに驚いている。
過去何度か市場が調整することがあったが、せいぜい2-5%の調整で、5-15%下げることはなかった。
金融当局が拡張的政策を続けるかぎり、市場は右肩上がりになると考え続けるべきなのだろう。」

いつまでこの強気相場が続くかについて、ガートマン氏はお気に入りの禅問答を披露している。
強気相場は「終わるまで続く」というものだ。

そうはいっても、米市場にも不安材料がないわけではない。
この数週、コロナ変異種や経済のピークアウトが心配されだした。
これについて、ガートマン氏は、事態が深刻になれば、FRBも株式の買入れを考えるだろうという。
長期間にわたって株式(ETF)の買入れを行うことが可能であることは、日銀が証明済みだという。
ただし、まだ差し迫った話ではないとも付け加えている。

「それを試みるまでにはしばらく時間があるだろう。
コロナウィルスの変異種の状況がはるかに悪化するまでは、やらないだろう。
そうならないことを祈っている。」

ガートマン氏はインフレについて尋ねられると、一過性ではすまないとの考えを述べている。
FRBは一過性でないインフレを回避するほど速いペースでバランスシートの正常化を行えないとの考えだ。

金融当局が突如として米国債買入れの大規模テーパリングを決定しない限り、米国債を売り始めない限り、むしろ永続的な状況が勝っている。
それら(大規模テーパリングと米国債売却)は起こらないだろう。
できて、償還を待つことだけだ。

ガートマン氏のインフレについての考え方は、実体経済の需給によるインフレというより、貨幣的なインフレという視点にあるようだ。
貨幣数量説を引いて、インフレの種が多くまかれている点を強調した。
同氏は、特に供給面において一過性・外因性の要因も存在したと認めている。
しかし、一過性の要因が剥落しても、まだ残る要因があると強調した。

「本当の問題は、金融当局が拡張的政策を続けてきて、それを変えるべき理由を見ていないことであり、これは一過性のインフレではなく、内因性の長期的な状況だ。
私は悪化することを恐れている。」

ガートマン氏の話は、一般投資家の採るべき行動に移る。
インフレ昂進の可能性に対して、株式投資はどう心づもりすべきなのか。

  • 4-5%まで:「おそらく極度の悪影響を受けずに受け流すことができるだろう。」
  • 7-8%以上(かなり小さな可能性):「株式市場に極めて悪い影響が及びうる。」

ガートマン氏は、後者をテール・リスク程度に考えているようだ。
だから、株式は避けるべき対象ではない、となる。
一方、前者が株式を排除しないにしても、多くの世代がこれまで経験したことのないインフレについて考える必要に迫られるようになると警告している。

70歳にして私がこんなことを言うことになるとは信じられないが、4-6%のインフレを生き抜く方法を学ばないといけなくなるだろう。・・・
トレードについては、まだ株を持つべきだが、同時に金も持つべきだ。
これらは伝統的には逆方向に動く傾向がある。


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