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ブラックロック 米国株リスクをヘッジする「最後のヘッジ」手段:ブラックロック
2021年12月6日

資産運用の世界最大手ブラックロックのラス・ケステリッチ氏が、2022年に向けて株式・債券・為替にかかわる投資戦略を概説している。


「多くは長期の趨勢的トレンドに回帰するだろう。
短期的なインフレ見通しとは関係なく、今後数か月でのウィルスとも関係ないトレンドだ。
これは、数十年にわたる低利回りの世界にいることに関係している。」

ケステリッチ氏がBloombergで、足元の高インフレ・高成長にもかかわらず低位にとどまり続ける米金利について解説した。

高齢化が進み、みんなインカムを必要としている。
この状況・利回りを見ると、信じられないほど早くみんな(利回り獲得の)競争に参加した。
現在の環境でもこれは続く可能性が高い。

ケステリッチ氏は、2022年にかけて個別銘柄とセクターのいずれの観点が重要になるか尋ねられ、セクターやスタイルの選択が重要と答えている。
インフレや経済成長など、投資環境がどのようなレジームにあるのかを理解すべきという。

「インフレは上昇を続けるのか、経済成長は鈍化するのか。
これらが、テクノロジーが勝ち続けるのか、バリューや景気循環株に戻るべきなのかに影響を及ぼす。
(セクター選別は)とても重要だ。
特に、経済がとても強く、トレンドを超えて上昇し、2022年にはほぼ確実に減速する環境の中では重要だ。」

ケステリッチ氏は高い確度で米経済が来年減速すると見ている。
(反動のような面が大きいのだろう。)
そう予想しつつも、今年続けてきた株式のオーバーウェイトを継続するという。
減速するとはいえ、経済成長はまだトレンドよりかなり高く、金利もまだ株式にプラスに働くほど低いままと予想するからだ。

株式についてはバーベル・アプローチを続けるという。
バーベルの2つの重心は

  • 経済回復の恩恵を受ける質の高い景気循環株
  • 来年も有効であろうテクノロジー・通信・医療の長期的テーマ

だという。

一方「デュレーション」はアンダーウェイトだという。
典型的には長期債の価格下落、利回り上昇を指しているのだろう。
ただし(上述のとおり)金利が急騰するとは考えていないという。

ケステリッチ氏はドルをオーバーウェイトしており、来年も継続するという。
利上げについては一応の織り込みが済んだと見る人も多いが、ケステリッチ氏の視点は金利差ではない。
ヘッジとしての有効性に注目しているという。
相関関係の変化により債券が株式のヘッジとして機能しなくなっている中で、米ドルが株式の「最後のヘッジ」になっているのだという。

S&P 500(青、左)とドルの名目実効為替レート(赤、右)
S&P 500(青、左)とドルの名目実効為替レート(赤、右)

S&P 500(青、左)とドルの名目実効為替レート(赤、右)最近1年
S&P 500(青、左)とドルの名目実効為替レート(赤、右)最近1年

ドルは、株式に対する相関がかなり負になっている。・・・
最近、過去6-8か月に多く見られたように金利のボラティリティにより市場が打撃を受けた際、ドルは概してヘッジとして機能した。


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