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米国債利回りマイナスも:PIMCO
2020年3月11日

債券ファンド大手PIMCOのヨアヒム・フェルス氏が、世界経済と米国債利回りについて見通しを語っている。


私は、米国がおそらく景気後退に向かっているという悲しい現実についに気づいたのだと思う。
これは世界的な景気後退になりうる。

フェルス氏がBloombergで9日の米市場急落を振り返り、米経済・世界経済の景気後退入りの可能性を警告した。
同氏は経済に加わっているショックを列挙した: 供給、需要、金融、原油安。
これらによって、世界経済は「U字型の景気後退」に向かう可能性が高いのだという。

また、フェルス氏は米国債利回りの方向性についても言及している。
イールド・カーブ全体が大きく低下したことにより米国債の「長期的な価値が少なく」なっていると認めた。
それでも、今は債券を売るべき時ではないと言う。

「FRBはおそらくゼロ金利政策を採り、資産買い入れを再開する。
そうなれば、債券利回りは短期的にさらに低下しうる。」

まだ利回りは下がる(=価格は上がる)と予想されるため、その後が売り時との意見だ。
したがって、債券利回りの低下により債券の持つ分散効果、保険としての効果は減ったものの、まだ枯渇したわけではないと話した。

欧州の(債券)利回りの水準を見れば、米国債利回りもマイナスになりうる。
FRBはマイナス金利政策を採らないだろうが、米国債利回りはマイナスになりうる。

これが示唆するのは何だろう。
JPモルガンの佐々木融氏は先日、日米長期金利差に着目して、米国がマイナス金利政策を導入しないかぎり、ドル円が100円を大きく下回るのは難しいと予想した。
理由は、ドル円100円割れに相当する米長期金利が0.2%程度で、そうなるにはマイナス金利政策が必要(短期金利のマイナスが必要)と予想されるからだ。

しかし、フェルス氏の見方は異なる。
FRBがマイナス金利政策を採らなくても、米国債利回りがマイナスになりうる、つまり短期金利がゼロ、長期金利がマイナスという逆イールドが起こりうると言っている。
もしもフェルス氏の見方が当たるなら、FRBがマイナス金利を採らなくても、金利差でドル円が100円を割り込むシナリオも覚悟しなければいけなくなる。


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