米中摩擦の織り込み度合い:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ことジェレミー・シーゲル教授が、米中貿易摩擦の市場への織り込み度合いについてコメントした。
市場は80-90%の確率で合意を織り込んでいるが、状況は日々不確実性を増していると話した。


(米国株市場が)史上最高値からさほど遠くないところにいる理由は、トランプ大統領が貿易交渉で合意せざるをえないとの期待が市場にあるからだ。

シーゲル教授がCNBCで、米市場が踏みとどまっている要因を語った。
経済と株価を売り物にしてきた大統領は、来年の大統領選でもそこに争点を置かざるをえない。
シーゲル教授は市場の読みを代弁する:
再選を有利にするため、株価が「今後1年は今より上がらないと困るはず」。
だから、米中交渉も合意せざるをえない。
その市場の読みはかなり高い確率で織り込まれているという。

わずか3-4%の下落にとどまっているのは、80-90%で合意に至るという期待があるからだ。
毎日、毎週それが実現しないので、その確率に不確実性を増している。


80-90%という読みをどう解釈すればよいか。
結果が明らかでないイベントに対する確率としては相当に高い確率と読むべきだろう。
これは、仮に実現しても上げ幅がさほど大きくならないことを暗示する。
逆に、仮に決裂すれば下げ幅は大きくなりうる。
シーゲル教授は以前、交渉が不調に終われば10-20%の下げになると話していた。

また、毎日不確実性が増すということは何を意味するか。
毎日毎日じりじりと小幅に下げる要因が続くということだろう。

実際の投資戦略については、シーゲル教授も短期的な下落の可能性を認めている。
その上で、市場全体のPERは18-19倍と高いわけではないと指摘。
「手堅い長期的バリュー銘柄がまだ存在する」と話した。

シーゲル教授は米イールド・カーブが長短逆転している点を米経済・市場の懸念材料として挙げている。
FRBによる性急な短期政策金利引き上げに一因があるとし、FRBは今後利下げに追い込まれるだろうと話した。


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