米中摩擦でも注目すべき新興国:マーク・モビアス

新興国市場投資の大ベテラン マーク・モビアス氏が、新興国市場投資とESG投資についてコメントしている。
米中摩擦のエスカレートの中でもよい状況にある新興国をいくつか挙げている。


私たちは両面を見て、慎重に誰が得をして誰が損するのかを見極めないといけない。
しかし、概して言えば新興国市場にとっていいことではない。

先週末の米中摩擦エスカレートを受けて、モビアス氏がCNBCでコメントした。
同氏は従前から、米中摩擦とはマイナスだけではなく、恩恵を受ける国も存在すると指摘していた。
中国が米国中心のサプライ・チェーンから外れる際の受け皿になる国々が必ず存在する。
モビアス氏によれば、新興国市場はほぼすべて下落したものの、投資家は気づきつつあり、やや市場も回復しつつあるという。
米中摩擦は長期化が見込まれ、新興国市場への投資は慎重な上にも慎重な銘柄選びが必要だと話す。
モビアス氏は個々の国についてコメントした。

  • アジアではインドネシア、タイ、マレーシア。
    韓国市場は日本との対立で大きな悪影響を受ける。
  • アマゾン火災の問題が収まればブラジル。
  • 東欧・中東ではエジプト、トルコ。

モビアス氏は中国・香港の通貨についてもコメントした。


  • 中国は人民元相場を制御できることを前提に長期では元安を望むだろう。
    外貨準備のドルが減少していることが制御を難しくするので要注意。
  • 香港当局は十分な外貨準備を有し、当面の間は香港ドルは安定的に推移するだろう。

こう述べた上で、中国へのスタンスを口にした。

「私たちは中国へのエクスポージャーを変えていない。
そもそも中国に大きなウェイトを置いていない。
私たちにとってはインドの方がもっと重要だ。
中国(へのエクスポージャー)は変えないだろう。」

モビアス氏は、著書『Invest for Good』でも提唱しているESG投資について尋ねられると、その要所を端的に答えた。
世界的なESG重視の流れは変わらないという。

よいESGとはよりよい利益、よりよい儲け、よりよいパフォーマンスを意味する。
これが結論なんだ。
よいESGレーティングがつけられる企業は結局はリスクを減らす。
リスクを減らし、株価パフォーマンスが改善する。
これは数多くの研究を見てきた結果見出したことだ。

ESGの観点から重要なのは企業統治だとも言い添えている。

ESGに優れた地域について尋ねられると、完璧なところはほとんどなく、改善する必要があると答えている。
改善が見られる国として東欧からポーランド、ルーマニアを挙げた。


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