ジェフリー・ガンドラック氏のYahoo! Financeインタビュー第3弾: ドル安予想とそれにともない起こりうる米市場の凋落について語られている。
現実のリスクが存在している。
必ずしも差し迫ったものではなく、今後数か月の話ではないが、米ドルは反転し大きな下落トレンドに入るリスクがある。
ガンドラック氏がYahoo! Financeで注意すべきリスクについて尋ねられ、米ドル安を挙げている。
理由は、米国の双子の赤字が拡大しつつあるからだ。
コロナ・ショックによる世界経済の収縮で米貿易赤字こそ収縮しているが、それを凌駕する「爆発的」な勢いで財政赤字が拡大している。
【短信】どの通貨に対するドル安か?:ジェフリー・ガンドラック
ガンドラック氏は近年ドル安予想を続けている。
同氏にしては外し続けている予想の1つだ。
ガンドラック氏は、自身に向けられる反論を紹介している。
「『でも、どの通貨に対してドルが下落すると言うんだ?
他の国もおかしな政策を行っているじゃないか。』」
ガンドラック氏は、この反論には一理あると認めている。
その一方で、1つ事実を見損なっているとも指摘する。
ガンドラック氏によれば、米国の政策、とりわけFRBの金融政策は、欧州ほかの政策を「矮小化」したものにすぎないという。
同氏は、ドルと米市場の大きな変化をほのめかしている。
財政の爆発という点で、米国は重荷を負っている。
これが最後にはドル安につながり、何らかの購買力低下が起こるかもしれない。
米市場の優位が後退するかもしれない。
最後にガンドラック氏は、最近参入した超小口の投資家に注意を促している。
自分が何をやっているかも理解せず、中にはすでに損を出した投資家もいるはずだ。
それでも米市場のバラ色の未来を信じ込んでギャンブルを続けている。
先が決まっている状況などではないことを彼らは理解していない。
いくつか別の靴(未来)がある。
イメルダ・マルコスのクロゼットいっぱいの靴が経済・市場に降りかかるのでなくてもね。
債券王にも未来が読み切れないほど特殊な状況ということか。