海外経済 投資

米ドル・米市場に留まれ:モハメド・エラリアン
2020年4月28日

アリアンツ首席経済アドバイザー モハメド・エラリアン氏の27日の発言: 米ドル・米市場への強気見通しが語られている。


FRBは投資適格債市場への幅広いアクセスを企業に与えたのみでなく、ハイイールド債市場にも同じことをした。・・・
FRBが密室で話してはいるが表では話さないのが、株式市場に根付いているFRBプットをどうするかだ。

エラリアン氏がCNBCで、FRBの株式買入れ観測についてコメントした。
ハイイールドを買ったのだから次は株も、と市場は勘ぐっている。
同氏は、FRBのハイイールド買入れにも反対であり、もちろん株式買入れにも反対だ。
FRBがこうしたリスク資産を買い入れることには、FRB財務への懸念とともにモラル・ハザードの問題がある。

一方で、FRBは現時点で、わざわざ株式を買い入れないとは言わないだろう。
だから、従来通り「暗黙のプット」が与えられる可能性が高いと、エラリアン氏は匂わせている。

エラリアン氏の話す内容が、徐々に危機対応から回復期の話題に変わってきている。
この日も、米国の通貨・市場への自信を繰り返し述べている。

私は長年、世界の他と比べて米ドルや米市場から離れてはいけないと言ってきた。・・・
今後1-2年ドル安にはならないし、金利も上がらない。

エラリアン氏は、米国が有利でなくなる唯一の条件を挙げる。
それは、世界経済が力強く同時拡大する局面だ。
そうした場合は、米国が最良の市場ではなくなるという。
しかし、そうした状況は近い将来予想できない。

エラリアン氏は、「短期的」と限定した上で当面MMTが有効に機能すると予想する。
世界一の準備通貨が大量発行され、米政府が莫大な資金調達を行う。
しかも、ドル安・高金利・高インフレなどの代償なく可能となる。
世界の準備通貨であるがゆえに、短期的なMMTが可能となり、これが米国の強みとなる。

「だから、短期的には、米国は世界の他より良い状態になる。」

「短期的」という言葉への不安は否めないが、足元についていえばそのとおりだろう。
ドル安よりはドル高、金利上昇より金利低下、インフレよりデフレというのが足元の動向だ。
MMTという言葉を使うと焦点がぶれてしまうが、危機対応のための大規模な拡張的金融・財政政策が回復期にリスク・オンを支えるといえば、多くの人が賛同するところだろう。
ただし、エラリアン氏が「短期的」というのには、中長期的には事情が変わる可能性を見ているからだ。

エラリアン氏は、金価格がもっと上昇しない理由を尋ねられ、金価格の予想は難しいと答えている。
もっとも、同氏には金価格を予想しようという問題意識はそもそもないようだ。

私は金でギャンブルするつもりはないし、ビットコインでギャンブルするつもりもない。
これらには容易に値付けできるような本質的価値は存在しない。


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