米ドルは一番脆弱な通貨:マーク・ファーバー

スイス人著名投資家マーク・ファーバー氏が、米市場や新興国市場について話した。
米資産価格はさらに下げると予想され、経常収支を見る限り米ドルも脆弱と指摘している。


「今年の初めから、統計を分析していれば経済活動は鈍化していたんだ。
特に8月以降、景気は崖から落っこちた。」

ファーバー氏が印ETで、米経済減速の兆しは年初にはすでに見えていたと話した。
多くの人はそれを見過ごしてきただけだという。
最近の原油価格や卑金属価格の軟化も景気後退を示唆していると指摘した。
こうした兆候については、債券市場の方が株式市場より早く気配を嗅ぎ取っていたとファーバー氏は指摘した。

「今起こっているのは、さらに大きな下落が起こりうるということだ。
近いうちに最高値をつけることはなく、最終的には資産価格(株式、そして社債、不動産、収集品、コモディティ)はすべて下がるだろう。」

ファーバー氏は特に9月末から10月初めにかけて米国株を悲観し始めたという。
その理由はFRBがどうしたという話ではなく、市場の上げ方にあった。
FAANGなどごく一部の上げが株価指数を押し上げていたが、大半の銘柄では上昇が続かなかったからだ。

ファーバー氏は新興国市場通貨について意見を求められると、国によって経常収支などの状況が大きく異なるとしたものの、米ドルとの比較を話している。


すべての通貨で、どれが最も脆弱かと尋ねるなら、私は米ドルが最も脆弱な通貨だと思う。
結果、多分来年は新興国市場通貨にポジションをとるべきだと思う。

ファーバー氏は株式についても、企業収益の動向次第としながら、割高な米国株より割安な新興国市場株が有利だろうと話した。

話がインドになると、ファーバー氏はモディ政権の改革に進展が見られる点を評価した。
その一方で、インド株は新興国市場株の中では割高であり、優先順位は高くないと話している。
また、ウルジット・パテルRBI(中央銀行)総裁が突如辞任した点を懸念材料に挙げている。

「(中央銀行には)完全な独立などないが、相対的な独立は存在し、これがとても重要と考えられている。
ラグラム・ラジャン元総裁・パテル前総裁は通貨ルピーを安定させる政策を追求していたが、これはインド国民の大多数にとって望ましい政策だ。」

ルピーの価値を安定させるには、いたずらにマネー・サプライを増やさないことが必要になる。
しかし、これは景気刺激や資産価格上昇を望む人たちにとっては好ましくない政策でもある。
いずこの国でも、そうなると政府が中央銀行に圧力をかけるようになる。

これ(通貨安定のための政策)は、必ずしも株式投資家にとってはいいものではない。
株式投資家は株価を押し上げる量的緩和を好み、それだけが関心事だ。
しかし、私のエコノミストとしての関心事は、経済全体の幸福なんだ。


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