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第2の危機が押し寄せる:レイ・ダリオ

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、中央銀行の陥ったジレンマを指摘し、コロナ・ショックに次ぐ第2の危機の可能性を警告している。


各国中央銀行が通常の方法で経済を刺激する能力を失っている・・・
金利がゼロのフロアに達すると、債券を買っても債券価格が下がらなくなるために、もうマネタイゼーションが効かず、その能力(景気刺激の能力)が失われる。

ダリオ氏がCNBCで、世界が流動性の罠に陥っていると指摘した。
だから、経済学が教えるとおり財政政策が求められている。
使うべきお金を惜しんではいけないから、大きなお金が必要になる。

「今起こっているのは、お金や信用を生み出すことができなくなった連邦政府に介入させ、お金をもっとたくさん使わせようとしているということ。
その金額が十分でないということ。
私たちの推計では、米国周辺での企業の損失は4兆ドル、世界ではおそらく12兆ドルに及ぶ。
・・・大きな損害を被る個人もいる。
(政府が必要とする支出は)最低でも1.5-2兆ドルになるだろう。」

トランプ政権はすでに減税等で財政赤字を大きくしてきている。
そこに今回の負担がのしかかる。
米政府が考える政策は1兆ドル規模だ。
大型減税で歳入は減っているから、借金に頼らざるをえない。
しかし、ここで1つ疑問がよぎる。
今後「誰が貸し手になるのか」だ。
すでに財政は悪化し、利回りはゼロ近傍なのに。

誰が米国債を買ってくれるのか、ダリオ氏は問う。

歴史と同じくFRBにならざるをえない。
今公表されているような大規模な政策を見ると、債券利回りは再上昇すると予想される。

もっとも、債券利回り上昇は、当面は中央銀行が何もしない場合のシナリオだろう。
たとえゼロ金利でマネタイゼーションが利回り低下に役立たなくても、利回り上昇を抑える効果は残しているはずだ。
しかし、米政府の財政の悪化ペースは速い。
マネタイゼーションでだらだらとお茶を濁し続ければ、ダリオ氏が言った「現金はゴミ」シナリオに近づく。

一方、FRBがある程度の金利上昇を容認するならどうなるか。
ダリオ氏は、中央銀行がジレンマに陥っていると指摘する。

(米国債)需給の不均衡によって金利が再上昇すれば、危機の次の波が押し寄せる。
金利上昇が資産価格をさらに押し下げ、債務スクーズの問題になり、信用スプレッドが拡大する。
これは単なる物理の問題なんだ。


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