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私が株式に弱気な10の理由:デービッド・ローゼンバーグ
2021年10月30日

ベア派エコノミストのデービッド・ローゼンバーグ氏が、異彩を放つ弱気ぶりの背景にある考えを10のポイントに分けて語っている。


私はいつも、なんで株式市場にもっと強気にならないのか尋ねられる。
1つの理由は『安く買って高く売る』を信じているからだ。

ローゼンバーグ氏がFinancial Postで、株式市場、特に米国株に強気でない理由を10挙げている。

  1. 株価バリュエーション: S&P 500のCAPEは38.3倍と3シグマの状況。
  2. VIX: 15と低く、市場は油断しきっている。
  3. リスク管理: リスクの監視・評価が十分でない投資家が多い。
  4. EPS成長: 前年比・予想比では上回っているが、前四半期比では鈍化が始まっている。
  5. インフレ: 持続的ではない。(インフレが収まれば、株式の相対的優位は減る。)
  6. 供給: 供給者(特に国内石油・ガス)はすでに供給増に努めている。
  7. スタグフレーション、ハイパーインフレ: 数字を見る限り「完全にばかげている」。
  8. イールドカーブ: 2-5年は利上げを反映しスティープ化したが、5-30年はフラット化。
    「ある意味、2-5年はFRBがむしろ積極的になり、5-30年はFRBがプロセスにおいて失策を演じると語っている。」
  9. 政策: より緩和的でない金融・財政政策が向かい風に。
  10. ボブ・ファレル:「強気(弱気)市場はいつも私たちが思うより先まで進む。」

ローゼンバーグ氏は、リスク管理(3)がおざなりにされている点について「TINAトレード」という言葉を持ち出し解説している。
このダイ語は、リスクがあるはずのリスク資産、特に近年は米国株が消去法で買われる動きを言ったものだ。

TINAという頭字語は今日の投資の世界で最も危険な概念だろう。
いつでも必ず他にも選択肢があるものだ。・・・
幅広い株式市場のCAPEレシオが2.6%の益回りを指している今、レバレッジを用いたクローズドエンドの地方債ファンドの多くから得られる4.50-4.75%利回りが代替案の1つだ。

ローゼンバーグ氏が言いたいのはこんなところか:
株式はかなり注意しなさい。
代わりに債券を考えたいが、国債では利回りが低すぎる。
そこで、そこそこ安全ながらもう少し利回りが良い地方債を考えよう。
そのままの利回りではインフレに負けてしまうので、レバレッジのかかったクローズドエンド・ファンドにしておこう。

ある意味、レバレッジで高まったリスクを回避しようとしているのに、その解決策がレバレッジとは皮肉なものだ。


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