ブラックロック
 

短・中期の米国債をバラストに:ブラックロック

資産運用の世界最大手BlackRockのRichard Turnill氏が、米国債への見方を中立に格上げしている。
債券より株式を選好しているものの、ポートフォリオのバッファーとしての価値を見直したものだ。


リスクとそれによって得られるリターンのバランスの再点検が必要だ。
私たちは、ポートフォリオのバラストとしての米国債の役割が増すと考え、米国債への見方を中立に格上げする。

ブラックロックのターニル氏が自社のブログで、米国債へのスタンスを格上げしている。
先月までの金利上昇懸念の高まりでは、債券は避けるべき投資対象との見方が優勢だった。
ところが、ここに来て米金利上昇観測が一服、長期金利は逆に3%を割り込んでいる。
こうした中で、米国債の持つリスク調整機能が見直されている。

ターニル氏は、米経済には不安材料も散見されるとしながら、心配するのはまだ少し早いと示唆している。

「私たちの分析では、2019年に景気後退入りする確率は低いが、2021年末までになると50%を超える。
株式は歴史的に、サイクル終期の減速期にパフォーマンスが良くなる傾向がある。
これは、経済の下降の前の暦年についても言えることだ。」


この経験則が今回も当てはまるなら、仮に予想より早めの2020年に景気後退が来ても、2019年は株が有利ということになる。
米国では、景気サイクル終期の最後のひと上げに対する信仰が強い。
そして、ついに上げが終わると、次は「安全資産」として米国債が好まれるようになるのだ。

ターニル氏はリスク要因も挙げている。
景気サイクルは終期に近く、米中摩擦や欧州の不安も晴れない。
逆に、米金利の上昇ペースは鈍化するかもしれない。
ブラックロックは、FRBが2019年中に状況確認のため利上げを一時停止すると予想している。
そうなれば、債券価格の下落リスクはいくらか和らぐだろう。

短期・中期の債券を選好する。
過去3年にわたるFRB利上げの結果起こった利回り上昇とイールド・カーブのフラット化によって、短めの債券は、米ドルによる投資家にとって魅力的なインカム・ゲイン源となった。
短期・中期の国債は今ではベンチマークの10年債に近い利回りを提供している。

ターニル氏は、米国債をポートフォリオのバッファーとして活用することを奨めている。
米国債とともに、リスク/リターンが良好と確信の持てるリスク資産を両輪に据えることを提案し、確信の持てる資産の例として新興国市場株式を挙げている。


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