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ハワード・マークス 相対価格は高くないが問題はそこじゃない:ハワード・マークス
2021年8月1日

オークツリー・キャピタルのハワード・マークス氏は、主要資産クラス間の相対価格に際立った不合理は見られないとしつつ、本当に重大な問題は相対価格ではないと指摘している。


株価は企業収益や歴史的水準と比べて高く見える。
さらに、今日の低リターンの世界で良いリターンを得ようとする人々など、市場では危険な行動の兆候もある。
マイナスもあるが、それだけでは防御的行動をとるのには十分でない。

マークス氏がCNBCで、いくつもリスクを認識しつつも、リスクテイクをやめるべきではないと話している。
マイナス材料とともにプラス材料も存在しているためだ。

今は積極的になるべき時ではないが、とても慎重になるべき時でもないと考えている。

マークス氏は2つのプラス材料を挙げている。
1つは、強い米経済が少なくともあと1年は続く見込みであること。
もう1つは、歴史的超低金利。

「資産価格は絶対的には高いが、金利が絶対的に低いためだ。
大きな資産クラスの中に他の資産クラスや金利と比べて愚かなほど割高なものがあるとは思わない。
つまり、現在はすべてが上昇しているんだ。」

資産価格は「絶対的」には高いが、相対的には調和がとれているという考えだ。
低金利だから株高が正当化されるとは(セルサイドなど)強気派が好むレトリック。
しかし、もちろん相対価格の考え方には大きな落とし穴が存在する。
何か大きな資産クラス、とりわけ債券(≒金利)で価格下落が起これば、他の資産クラスも調和のとれた相対価格となるべく価格下落圧力を受ける点だ。
もちろん、マークス氏はその点こそが真の問題だと達観している。

数か月、もしかしたら数年の間『より長くより低く』が信じられてきた。
FRBは経済を支えたいと考えており、その主たる手段は、大量の流動性供給に加え、金利を低位に維持するというものだった。
本当の問題は、FRBがいつまでやり続けられるのかだ。

マークス氏は、金融環境の中央回帰を促しうるリスクを4つ挙げる。

  • 経済過熱
  • 高インフレ
  • 高インフレにともなう金利上昇
  • 経済過熱にともなうFRB利上げ

クレジットの専門家であるマークス氏は、市場金利の上昇リスクについて、端的に予想を述べている。

高インフレになれば、おそらく金利は上昇せざるをえない。
マイナス利回りの債務商品が買われなくなるからだ。


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