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現金・債券は悲惨だから株しかない:ジェレミー・シーゲル

ウォートンの魔術師ジェレミー・シーゲル教授が、株式・債券市場について従来の見通しを継続し、石油・ガス価格の上昇についてコメントしている。


FRBはテーパリング開始を公表する。
この統計はテーパリングを後倒しするほどには弱くない。

シーゲル教授がウォートン・ビジネス・ラジオで8日、同日発表の雇用統計にコメントした。
雇用統計の結果は労働者が労働市場に戻ってきていないことを示しており、良い結果ではなかったとしつつ、同時にこれが賃金の上昇圧力になりうると分析。
FRBが年内にテーパリングを公表する流れに変更はないとの見方を示した。

以下、注目ポイント:

  • 第4四半期の株式市場: 調整の可能性ありとの見方を継続。
    それでも、現金や債券が悲惨であることを考えれば、株式投資を続けるべきという。
    引き続き、配当株を推奨。
    ただし、FRB金融政策正常化とともに割引率は上昇し、資産価格は再評価(教授は明言しないが、おそらく下落)されていくことになるという。
  • 年末の米長期金利: 従来予想の2%をメイン・シナリオに据え置き。
    インフレが予想を超えれば実現の確率が高まり、逆なら未達になるとの予想。

シーゲル教授は欧州・アジアなどで顕著なエネルギー価格急騰について尋ねられている。
一因となっている事実は明らかで、地球温暖化対策のために化石燃料が疎まれる中、石油・ガス企業が供給力を増強しなくなったことが挙げられる。
教授は、企業が「まだ化石燃料が必要であることを示そうとしている」面があるのではないかと解説し、供給問題が今後も続くと予想している。

もしも冬が予想より寒くなれば・・・それも大きなインフレ圧力になるだろう。
これはどれだけ積極的にグリーン・エネルギー化を進めるか再考する原因になるだろう。
石油・ガス価格が上昇したり横ばいでも、大きな政治的課題になるだろう。

エネルギー価格の問題が心配される背景には、形式的な符合もあるのだろう。
みんな現在が1970年代とは状況が異なるといってはいるが、似ている点もないわけではない。
1970年代にインフレを加速させた石油ショックは、産油国が意図して供給制約を作り出したものだった。
現在のエネルギー企業の冷淡な不作為も、理由こそ違えど、意図して供給制約の解消に努めない姿勢ということになろう。
供給を増やせば非難されるなら、増やす投資をしないのも当然の経営判断なのだ。


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