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現金はゴミだ、通貨安に気をつけろ:レイ・ダリオ
2020年1月22日

ブリッジウォーター・アソシエイツのレイ・ダリオ氏が、現金を「ゴミ」と称し、さっさと手放すよう奨めている。


問題は・・・現金に逃げることはできる。
現金はゴミだ、いいかい?・・・
通貨がどんどん発行されているから、どうやってそこから抜け出すのかだ。

ダリオ氏がCNBCで、ついに現金をゴミと呼んだ。
しかも、何度も繰り返した。
現金を手放すようにと奨めている。
(ここでの「現金」とは狭義の現金に短期債のようなものを合わせた概念だろう。)
不換紙幣制度と量的緩和政策がダリオ氏にそう言わせているのだ。

不換通貨制度では好きなだけ通貨を発行でき、政府はそれをやっている。
・・・増発された通貨の為替の下落が今後数年で大きな問題になる。

ダリオ氏は、今年中に米経済が景気後退入りする確率は高くないと考えている。
来年以降に景気後退入りすれば、金利はさらに低下し、米国でもマイナス金利となる可能性があるという。
もちろん、量的緩和政策も併用されることになろうが、そこで米債に危険な状況が起こりうるという。

「すべての人にとっての疑問は、債券を保有し、マイナス金利のようなことになれば、さらにどれだけ(刺激策を)押せるのか。
今後5年間はどんな時代になるのか。
今後5年間は、それに加えて財政赤字も増える。
財政赤字拡大とは、債券をもっと売らないといけないということ。
誰に売るつもりなのか。」

もちろん当面はFRBが買うという選択肢が最も有望かもしれない。
しかし、そうすれば潜在的なインフレ・金利上昇の土壌は整う。
外国の債券投資家は、こうしたインフレの可能性を忌避したいと思い始めるかもしれない。

ダリオ氏は、投資家の側のロジックを問いかける。

「どういう理由でこうした債券を保有するのか。
ある時点で、なぜ債券を保有するのかという問題になる。
私が間違っているのかもしれないが・・・何でそれに意味があるのか教えてほしい。」

現金を手放し、どこに投資をすべきなのか。
行き先は限定されておらず、幅広くあるべきということのようだ。
ダリオ氏は、ポートフォリオを分散するよう奨めている。

まず世界に分散しないといけない。
バランスをとらないといけない。
・・・ある程度の金額の金、あるいは何かハード・アセットをポートフォリオに組み込むべきだ。

ダリオ氏は、中央銀行が金を購入する動きがあることも指摘している。
ただし、一方で金について過剰反応をすべきでないという。
ダリオ氏が奨めるのはほんの少額の金の組み込みにすぎない。
分散を効果的にするための少額の推奨だと繰り返した。

ダリオ氏は2年前の同じダボスで、市場が噴き上げると、サイクル終期の《最後のひと上げ》を予想したことがあった。
その時は皮肉にも発言の直後に世界の株式市場は下落に転じている。
当時はリスク資産が上昇するという前向きな側面があったが、今回はどちらかというと現金をディスる後ろ向きな性格が強いように感じられる。
今回の予想は果たして当たるのだろうか。

ビットコインなど暗号資産が金の代替となるかと尋ねられると、ダリオ氏は明確にNoと答えている。
ビットコインが現状、交換の手段にも富の保蔵にも役立たないためだ。

ボラティリティが高すぎる。
ボラティリティが高いから普及しない。
いつかリブラのようなもっと価値が安定しうるものが普及する可能性の方が高い。


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