現政策・政治と低インフレは共存しえない:ウォーレン・バフェット

オマハの賢人ウォーレン・バフェット氏が、現状の政策・政治と低インフレの共存についてコメントしている。
また、Apple決算、Amazon株購入についても考えを明かしている。


「私はパウエル議長の意見に賛成だ。
私は何が起こるか、FRBがどこで何をやるかなどわからない。
しかし、財政・金融政策やさまざまな政治背景の要素という観点から、現在の状況が存続できるとは思わない。」

バフェット氏がCNBCで、ジェローム・パウエルFRB議長への支持を公言した。
バフェット氏はパウエル議長と知己であり、パウエル議長を同ポストにとって最良の人材と考えているという。

では、具体的に何についての意見なのか。
それは、現状の政策・政治と低インフレが共存しえないというものだ。
財政刺激策はさまざまな経路からインフレを高めるとされてきた。
正常化がある程度進んだ金融政策にしても、過去と比べれば相当に低金利であり、インフレにとって逆風とまでは言えない。
さらに、米政界では共和党も民主党も拡張的な財政政策を支持している。
移民受け入れの消極化、貿易摩擦などもインフレ要因となりうる。

バフェット氏が珍しくマクロ経済について踏み込んだ話をしている。

低い失業率・低金利・多くの国でのマイナス金利という世界で、5%の財政赤字が整合的と考えることはできない。
私の知るこの数千年の経済学の教科書で、こうした状況が継続しすべての変数が似たようなものになる可能性を論じたものはない。
だから、いつか・どの程度か・どれかはわからないが、変化が起こるのだろう。


バフェット氏は、何かの要素が変化すると予想しているが、それ1つだけで済むとも考えていない。
経済・社会を一体のことと捉えており、1つが変化すればそれにともなって他の部分も変化することになると予想している。
具体的には語らないが、金融市場の風景が大きく変化する可能性を示唆しているのだろう。

将来、今を振り返って、次に何が起こるか予想していなかったことを驚くのだろう。

バフェット氏は個別銘柄にもいくつか言及した。
すでに保有しているAppleについては、市場の見方とは逆に、平然としている。

「私は四半期の利益について、たとえバークシャーのであっても、大きな期待はしない。
だから、公表された内容に満足している。
・・・
Appleが話し報告した内容は、私たちが500億ドル超のApple株を保有する理由と合致している。」

もう1つは前四半期に初めて買ったAmazonだ。

「運用担当の1人がAmazon株をいくらか買い、13F(保有銘柄報告)に載ってくる。
私がAmazonを買ったわけではなくて、13Fにどう出ていようが、バークシャーが買ったんだ。
・・・
私は(ジェフ・ペゾスの)ファンだが、人格が変化したなどとは思わないでほしい。」

バフェット氏はこれまでAmazonとGoogleの株を買わなかったことを失敗とする《自虐ネタ》で笑いをとってきた。
今回のAmazon株購入はそのネタの銘柄が1つ失われることとともに、バークシャーでの世代交代を暗示するものだろう。


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