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為替が金利の変動を肩代わりしてきた:ゴールドマン・サックス

ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの債券投資共同責任者アシシュ・シャー氏が、為替を投資分散に用いることで、失われた分散効果を一部回復することができると示唆している。


『次の60:40ポートフォリオになるのは何か?』という問いの答の1つは通貨を利用することだ。・・・
通貨を使うことで分散を得ることができる。

シャー氏がInstitutional Investorに語った。

米投資家は今戸惑っている。
従来無難なポートフォリオ構成とされてきた株式60:債券40などの配分が、意図した効果を発揮しないのではとの疑いが強まってきたからだ。
理由は

  • 強烈な金融相場の中で、株式と債券の間の相関が負でなく正となる期間が増え、分散効果が効かない。
  • 将来のインフレの心配が拭えない中で、そもそも債券投資に疑問符が付く。

投資家は債券に代わる分散手段を探している。

シャー氏によれば、通貨の要素を入れることで問題がいくらか解決するのだという。

(通貨は)金利にかつて起こってきたボラティリティを肩代わりしている。

中央銀行が金利を低位に抑え込もうとする結果、金利からボラティリティが奪われた。
しかし、それだけでは市場全体の調和が崩れてしまう。
調和を保つため、失われたボラティリティは(神の見えざる手によって)為替市場に転嫁されたとの考え方だ。
つまり、金利(債券価格)だけに注目するのでなく、為替市場まで目を向ければ、有効な分散手段が得られるとのアイデアだ。
債券が分散効果を失う1つの理由は、本来あるべき変動が失われたこと。
債券ポジションに為替ポジションを加えることで、本来の変動をある程度取り戻せるかもしれない。

「ほとんどの人は、通貨が高リスクだと考えている。・・・
ほとんどの人が通貨を身を守るためでなく金儲けのために使おうとしている。」

シャー氏のアイデアは、投資家の多くに発想の転換を求めるものだ。
世界経済が弱い時、シクリカルな通貨が売られ、米ドル・円・ユーロなど安定的な通貨がアウトパフォームする傾向があるという。

日本人でいえば、見通しが暗い時、円建て資産を増やすということ。
円高では円建てリターンは上がらないかもしれないが、円の価値が上昇する分、価値は増えているのかもしれない。
それをほとんどの日本人は認識していない。

ほとんどリターンが得られない。・・・
想像力を働かさなければいけない。
すべてが今月も来月も同じだと仮定すべきでない。


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