投資

潜在的な債務崩壊とデフレ・サイクル:ジェフリー・ガンドラック
2021年5月17日

ダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック氏が、メイン・シナリオではないとしながらも、債務崩壊とデフレ・サイクルが起こりうると話している。
同氏が一般投資家の質問に答えた珍しいビデオだ。


あなたは今何歳なの?

ガンドラック氏があるオンライン・イベントで質問者に年齢を尋ねた。
家計の設計について話す時には、その年齢が重要な変数となるためだ。
質問者が25歳と答えると、ガンドラック氏は質問を聴く前に短くアドバイスした。

もっとリスクを取りなさい。

25歳の質問の1つはポートフォリオの中にどれだけ不動産を持っていいかというものだった。

それはどれだけお金を持っているかによる。
純資産が多ければ多いほど、不動産、より広く実物資産、宝石・・・を概してより多く持つべきだ。

純資産が増えるほど、実物資産を多く持つよう奨めている。
不動産については、25歳を前提として、ポートフォリオの25%から1/3を上限とするようアドバイスした。
その他、資産クラスを2つ挙げた:

  • 外国株、特にインド株・東南アジア株
    「あなたの年齢なら、継続的に買い、特に押し目で買い、持ち続けることだ。
    みんな頻繁に売買しようとしすぎる。
    長期で勝ち組になりたければ、あまり動かないことだ。」
  • ビットコインのファンならビットコインを少し。

質問者はレバレッジの利用の可否についても尋ねた。
ガンドラック氏は否定こそしなかったが、「自分のDNAではない」と述べている。

ガンドラック氏は質問を受ける前に「リスクを取れ」と即答したことについて真意を語っている。

私がもっとリスクを取れといったのは、自分の事業を興せという意味だ。
誰かの下で働いてはいけない。
私の最大の失敗は、あと1年あと1年あと1年と人の下で働き続けてしまったことだ。
私は、この会社をあと20年早く始めていたらと思っている。
まあ、結局は起業したけどね。

次に質問した66歳の女性は、所有する不動産のうち割高になったものを売却し、手許に大きな現金を抱えることになったという。
次にどうすべきかと質問している。
ガンドラック氏は、農地やまだ上がっていない物件を探すようアドバイスしている。
これを見ても、富裕層が実物資産を保有する意義を大きく見ているようだ。

最後の中年男性は、債券王に債券市場の見通しを尋ねた。
ガンドラック氏は、メイン・シナリオではないとしながらも、超長期債価格が大幅上昇する可能性を語った。
コンセンサスに反し、金利が大幅低下する可能性だ。

「たとえ利回りが2.3%でインフレがそれより高くても、長期の米国債を保有する理由は存在する。
理由は、状況が脱線して、債務清算サイクルに入ることだ。
これは私のメイン・シナリオではないし、高い確率で起こるとは思わないが、十分に高い確率で、この資産が約50%上昇する可能性がある。
このシナリオでは金利は日本化し、このキャピタル・ゲインが得られる。」

ガンドラック氏はこのシナリオの性格を「債務崩壊」と「デフレ・サイクル」と話している。
債務危機が起こり、ほとんどの資産クラスが売られ、資産デフレが進み、資金が安全資産に集中すると想定しているようだ。
このシナリオで予想する資金投資先は現金・長期債に加えてビットコインや金が予想されるという。

インフレ・ヘッジではなく富の破壊過程に対する安全のためだ。
それが債券を買う理由だ。・・・
損が続くと予想しているが、これは保険なんだ。

ガンドラック氏は特に昨年頃から、将来見通しについて相反する2つのシナリオを想定すべきと話してきた。
1つのシナリオに賭けるのではなく、複数のシナリオに対応できるよう配慮すべきとした。
例として、25%を現金、25%を金、25%を高格付債券、25%を株式に投資する考え方を紹介している。
インフレでもデフレでも異なる構成要素がポートフォリオを支えるよう工夫したものだ。
今はインフレをメイン・シナリオと見ているようだから、最適配分は変わっているのかもしれないが、インフレについて市場の見方が二分している今、こうした複線思考が重要なのかもしれない。


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