海外経済

グッゲンハイム スコット・マイナード 消費者行動が1970年と異なる:スコット・マイナード
2021年8月15日

さらなる米長期金利低下を予想する、グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード氏は、FRBと同じく、インフレを一過性とする見方を継続している。


7月のコアCPIが0.33%上昇と、前3か月から大きく低下したことで、債券保有者は一息ついている。
鈍化の一因は、私たちが予想してきたとおり、中古車価格の軟化だ。
中古車価格は前3か月で平均9%上昇した後、わずか0.22%の上昇にとどまった。

マイナード氏のオフィスが自社ウェブサイトで、米インフレが落ち着きつつあると書いている。
これまでの物価上昇に寄与してきた中古車価格・航空運賃・レンタカー価格が落ち着いてきたと指摘する一方、ホテルや新車の価格はまだ上昇しているという。
新車価格については半導体不足こそ改善が見られるものの、アジアでのパンデミック再発がサプライチェーンに脅威を与えている状況だという。

今年第1四半期は、市場が長期金利に怯えた四半期だった。
その恐怖が続いていた3月、マイナード氏は、インフレが一過性であり、金利が低下に向かうと予想していた。
その後、ほどなくして長期金利は市場コンセンサスに反して低下を始めた。
インフレの方は統計にラグがあることもありまだ先が見えにくいが、少なくとも鈍化の兆しが出始めているのは事実だ。
この先インフレがどのような水準に向かうかが金利、さらにリスク資産の先行きに影響を及ぼすことになる。

マイナード氏のオフィスでは、供給制約はまだ数か月続きうると見ている。
一方、消費者(需要家)は、価格に敏感に反応しているという。
価格が上昇した財・サービスについては、購入を消極化している。
これは、インフレを抑制する要因になる。
この点が、前回米国が深刻なインフレに苦しんだ1970年代と異なる点だという。

消費者が物価上昇に先んじて需要を増やし、インフレ的な行動を示した1970年代との比較は興味深い。
これは今日の力学とは明らかに異なる。
現在、消費者は、物価が再び低下するとの期待から、購入を遅らせているように見える。

米消費者にも(一過性かもしれないが)デフレ・マインドが生まれつつあるようだ。


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